« 2011.8.10 NHKニュースウォッチ9 「離れ離れの友達と確かめ合った“絆”」 女の子たちの気持ちが画面から伝わってきました。 | Main | モーニングバード2011.8.10 「特集震災5か月空から見た被災地 明暗分けた町」 - すばらしいリポートでした。でも「明暗分けた町」ではありませんでした。「明暗が分かれた町」です。「明暗分けた堤防の高さ/海底地形」です。 »

『恐怖を与えて、人々を誘導するメディア』、『意見を通すために恐怖を利用する( fear-mongering )組織的つながり』 ひるおびでの世論操作!! 2011.8.10 「綱渡り続く電力事情」(斉藤哲也のひるドク)で「もういつ停電になってもおかしくない状況だった」と脅かす斎藤さんと元電気新聞論説委員の藤森礼一郎さん。霞が関文学というか、日本市民への官僚の「脅し」ということがわかります。ここまできてまだやっているんですね。東電が使えない今、今度は「大被害の東北」を背景として東北電力で!原子力村の再生へ

これの直前に、東電と東北電力の電力をまかなっている火力発電所のリポートがありました。 とてもよかったんです。感心しました。その気持ちでこのプレゼンに入ってきます。

それでこれを見たんです。でも、びっくりしました。
これは間違いなく世論操作です。
アメリカの大停電の原因を曲げてまで(
『電力がひっ迫したら大停電』を合言葉にした世論操作です。

しかも、複雑なシナリオで、最初は恵さんだけは味方だと思ってみていました。
これを書きながら、それもシナリオに織り込まれていることにやっと気が付きました。
手が込んでいます。
テレビを単に流してみているだけではわからないんです。
テレビの番組というものが、視聴者に向かって『国民』と呼びかける人たちを操作する道具になっていることを、あらためて、感じてしまいました。
九電やらせメール問題を他人事とおもっていてはいけないんですね。
いつでも、すぐ、となりで、ささやいているんですね。

心があやつられている!『上手な演出』です!ドラマなら!でもこれはドラマではありません。何が正しいのか、情報を聞いているだけでは判断できないことを今回、学びました!あやうく、載せられてしまうところでした。

8月10日(水)11:00~13:50の0:29分から0:48までの約20分間です。

Tohokustart


恵さん
「暑くなってきました。
8月の20日過ぎぐらいまで暑い日がつづくといっております
心配なのは電力ですよねえ
お客様です」

Tohokufujimo


女性アナウンサー
「はい、日本の電力供給事情に詳しい
元電気新聞論説委員の藤森礼一郎さんです
よろしくおねがいします」

藤森さん
「おねがいします」

Tohoku1恵さん
「さあ、藤森さんにまず伺いたいのが・・
藤森さんこういっております。
日本の電力市場最大の危機であると
最悪の場合大停電もあるかもしれない」

背景で複数の人の声
「う~ん」

恵さん
「本当ですか?」

藤森さん
「本当です

Tohoku2

テレビに出演しているときでも『東京電力さん、東北電力さん、関西さんも、九州さん』と呼ぶ『電力業界インサイダー』の方が解説をするプレゼンテーション!
あのー、いままでは、東京電力さん、とか東北電力さん、1社だけの問題かな、あるいは2社だけの問題かな、と思ったんですけれど、今回全国、関西さんも、ね、九州さんも、電力不足なんで、もう、ちょっとお金貸してくださいっていって、貸してくれる人がいなくなる」

恵さん
「いなくなる」

Tohoku3藤森さん
「これはたいへんだ」

恵さん
「大丈夫なんでしょうか、そこで・・・・」

Tohoku4

恵さん
「どうしてなくなっちゃったのか

他の会社だいじょうぶなのか

大停電になったらどうなるのか

そのときお知らせが来るのか」

ボードに書いていない四番目の「そのときお知らせが来るのか」が、実は、世論操作シナリオの伏線でした。恵さん、そんなことを「ここで」言ってはいけません。「お知らせが来る」というポイントが視聴者向け3大ポイントと同じレベルのポイントなのに、ここで事前にシナリオにあるということを教えてくれているわけです。シナリオにあるのなら斎藤さんが返答に困ることもおかしいことになります。世論操作の演出がされていること、ばれてしまいますよ!

Tohoku5TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「おとといですね、
東北電力管内で
ほんとに限界ぎりぎりになったんですね
東北電力管内というのは
東北各県と新潟も含めて全部で7県あるんですけれども
そこがほんとにピンチになったと
で、そのうらにはなにがあるのか?
どうすればいいのか?

こういうところに今日のひる得、迫ってまいります。
タイトルこちら

綱渡りの電力事情

電気の余力はあとわずか

じゃあ、大規模停電はあるのか

そしたら何が起こるのか」
Todentohoku11
TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「と
いうことで今日のボードこちらです

Todentohokuborad

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「さて、おとといいったい東北電力管区でいったいなにが起きたのかを見ていきましょう。
実は、おとといピークの時は
午後2時から3時
ここで東北電力の中で
供給できる電力は1276万kWでした

このうち実際に使ったのはどのくらいあるかというと1230万kW」

恵さん、伊藤さん
「わー」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「あと46万kWでオーバーしてしまうと」

恵さん
「オーバーするとどうなるの?」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「大・停・電・になりますね」

恵さん
「あっ、もう全・部・きえちゃうの?」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「あの、場合、いろいろ段階を追って停電していくことになるんですけれども」

恵さん
「それが知りたいです ね」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「可能性としては大停電起きてもおかしくないという状況と」

Tohoku6閣下
「46万っていうのはどのくらいなんだろう」

閣下
「何をどのくらい使うと46万になるんですか?」

元電力新聞論説委員 藤森さん
「使う方の量ですか」

藤森さん
「いまだったらクーラーの量、気温が1度ちょっとあがるとそのくらいなくなりますね」

閣下
「ああ1度」

伊藤さん
「一度あがるだけで46万」

藤森さん
「だいたい私のうちで28度に設定しているんですけれどっていうんですけれど1度温度が上がると東北電力さんの場合だと30万から35万くらい」

みなさん
「1度!」

藤森さん「2度くらい高いと40万くらいすぐに・・・」
感想:::1度で+30から35なのに2度でさらに+10から5といっています。直線的な伸びではないのはなぜなのでしょう。『上昇幅の違い』についての説明はありません???



TBSアナウンサー斎藤哲也さん「東北電力によるとこういうデータがあります。
先に見せましょう
気温が1度上がるごとに30から35万kWは増えるのではないかというふうにいわれている」

感想:::
ここでは「気温が1度上がるごとに30から35万kWは増えるのではないか」です
「増えるのではないか」という表現が、すでにあやしいです。
そこは無視して、ここでは「気温が1度上がるごとに30から35万kWは増える」です。
さきほどの、藤森さんと言っていることが違います。
「1度上がるごとに」です。
だから東北電力によれば「2度上がれば60から70万kW増える」でないといけません。
藤森さんは2度上がると40kW」でした。
この段階で「どっちが本当なのか」を問わなければいけません
結局、「いいかげんな数字」ということがわかります


TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「ですから46万kWはというと」

恵さん
「もうあっという間ですよね。明日あさってねえ 1度、2度」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「ほんとにギリギリだったと
実際にこれしか残ってなかったというのが供給予備率、いわゆる余力なんですけれども3.7%」

恵さん
「ふん」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「で3.7%なんですが、瞬間的にまあ、たった5分なんですけれども、瞬間的に1.88というところまで来ていると」

恵さん
「これさあ、超えるとどうなるの?だからほんとに」

閣下
「停電になる」

恵さん
「全部?」

閣下
「段階を経て」

伊藤さん
「さっきいわれた」

<会場笑い>

閣下
「いまきいたこと」

恵さん
「さっきいわれたけど、どこの家から停電というのはわかんないんでしょう?」
恵さん
「わかんないんですかこれ?」

藤森さん
「あの、最初は、こう、周波数とか電圧が、こう乱れていくので、それに合わせていろんな対応策とるんですけれども、」

恵さん
「でもね、こんだけギリギリだったら、もうちょっとまえにお知らせしていただかないと
誰かがちょっとエアコン誰かが間違ってつけてしまったらとか」

<会場:笑いとざわつき>

恵さん
「何人かの家庭が一気になったら・・・
もう一気に、ほら、超えてしまう可能性があんだから
もっと手前で、やあ、たいへんですよって、ゆっていただいた方が
みんなのためにいいじゃないですか」

Tohokutodenkoredake

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
Tohoku034jituha


「でもね実はですね、これはあのー8月4日から東北地方は急に暑くなっているんです
でその8月4日から東京電力から東北電力に融通してもらうということが始まっているんですね。」

恵さん「へぇ」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「で実はこの日、
東京電力からもともと、
Tohoku034jitudai

えー東北電力に融通しました。」

「はい」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「でも、それだけだと、ちょっと、足りないかもしれない
っていうんで、
追加で
東京電力から東北電力に融通しました。」

「はい」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「そ・れ・で・も・足りないかもしれないという状況になって
さらに追加して、ようやく1276万kW」

回りの人たち
「ああそうなの」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「なので通常の場合ではもう、オーバーしていたかもしれないという」
恵さん「いや、だからこそ、人々にも伝えてくれた方がいいじゃない」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん「いやもう、そこんまで、
つたえる・・・うっと、いう、つたえるまでの、つ、時間的余裕がもうなかった
という
状況のようです。」
ちょっと動揺しています(したふり?)

本当に停電になると思っていれば、危険な時に、停電にならない方法、つまり、恵さんの言うとおり、緊急速報のような手段を持つはずなのに、そうはしないんです。
いえ、そうなった時の手段を考えていないんです。どのようにテレビで伝えるかなど全く考えていません。

つまり!

電力が足りない!ということを伝えたい。でも!停電になることは思っていない!ということ!

ここまで逼迫しているとアピールしているからには、停電を阻止する緊急手段が考えられていないなんて信じられません。

つまり、「停電はしないとわかっている」としか思えません。今の手段で十分なんです。いえ、いまの手段も、実は、大変逼迫しているということを全企業に強制しているだけで、実際には必要ないことなのだとおもえます。つまり、計画停電の企業版という、経済産業省を挙げての必要のない緊急強制令だと思えます。

いいかえれば、あおるだけあおって、原発は必要というところまで持っていきたいと考えているとしかおもえません。

元電源新聞論絶委員の藤森さんと原子力村の宣伝要員の伊藤総子さんです。

舞台(部隊?)に役者さんがそろっています。

節電はピーク時だけでいいはずなのに、節電商品宣伝で、経済産業省の消費拡大プロモーションもまわりはじめているようです。

「節電」、「大停電」というキーワードで、原子力を生き返らせて、消費を伸ばすという、経済産業省、文部科学省、環境省の一大プロモーションです。
恵さん 「でも、いつ伝えてもいいじゃないですか」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「いや、あの伝えるときには・・・・」

会場(失笑)

閣下
「後で考えようよ」


Todentohokushunkan

弁護士 八代さん
「超えたのは瞬間的だったので、そこであの余裕ができたので、今回に関しては、情報を出さずに済んだということ、はい、はい。」
「超えたのは瞬間的だった」ってどこでいったのでしょう。言っているのは、「瞬間的に1.88というところまで来ている。」あと、余力が1.88あるっていくことです。瞬間的に超えたとはいっていません。八代さんは超えたことにしてしまています。いっていないことで話を進めています。


藤森さん
「ふつーう、予備力っていうのは、一時間平均値なんで」
弁護士 八代さん
「そうです気温が1度上がるごとに30から35万kWは増えるのではないかというふうにいわれている」
感想::::そういう前提を番組で伝えずに、並んでいる人同士が知っていてうなずきあってどうするのでしょう)


藤森さん
「5分か10分、家庭の場合もそうですけれど、ちょっとこえてもアラームは出ますけれども、昔みたいにすぐブレーカーが飛ぶということはないんです。」

恵さん
「ああ、やっぱりないんですか」
感想::::

恵さんは「アラーム」がでていない、だしてほしいということを主張していたのです。

藤森さんは、「アラームはでてもブレーカーが飛んで停電することはない」といっているんです。

東北電力はアラームをだしていない。けれど、藤森さんは「アラームを出すこと」から「停電しないこと」に話をすり替えてました。

おとなりの弁護士さんも藤森さんに合わせてうなずいています。もうすでに、話が論理的な展開ではなくなっています。

どこまでがシナリオなのでしょう。ともかく話が進んでいるように見えて、実は、論理の破たんです。このプレゼンテーションの意味が、論理的な展開にあるのではないことがわかります。『恐怖の感覚』を共有することにあるようです。

『恐怖を与えて、人々を誘導するメディア』とデンマークの人がデンマークのメディアを形容していましたコペンハーゲンでの自転車の安全な走行とは? ~ 自転車に乗ることを恐怖とする宣伝や報道について。同じ手法が日本でも使われていて、今回のプレゼンはその代表例ということになります。



藤森さん「まあその状態が長続きすると危ないという」
アラームがどうしてでていないのかの話から、停電の危機の話に話が変わっています。

藤森さん
「で、すぐっていうことはないんですけれども」

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「東北電力の担当者も「予備率が1時3%下回る状況となりました。大変申し訳ありませんでした」というふうに謝罪するわけですね。 まあ、電力会社として見れば安定供給するのが当然ということで」
感想::::斎藤さん、これに加勢をえたようにみえました。でもこれもシナリオ進行だったようです
感想::::311の原発以降、「電力会社として見れば安定供給するのが当然」とは思っていないでしょう。 「電力会社として見れば安定供給するのが当然」という言葉が経済産業省を含む電力村の「憲法」なのではないでしょうか? その憲法を盾にして原子力発電が進められてきたと解説を受けていますよ? それをここで持ち出すことが、すでに、「あやしい」・・・・そう思って、斎藤さんの原子力村寄りの解説を恵さんが視聴者の側に立ってクレームをつけているように見ていました。けれどそれもシナリオ通りのお芝居だったようです。最初は気が付きませんでした。巧妙です。

TBSアナウンサー斎藤哲也さん
「東北電力の担当者も「予備率が1時3%下回る状況となりました。大変申し訳ありませんでした」というふうに謝罪するわけですね。
まあ、電力会社として見れば安定供給するのが当然ということで
こんなギリギリになって申し訳ございませんでしたという風に誤ったということなんですが、
藤森さんいわくいまのこの3.7%は瞬間的には1.88%となった」

(すごいね)

「このことについて本日のゲスト藤森さんは
衝撃的な数字で
まさに大停電一歩手前
なんだと」

会場(ふ~ん)

「いうことなんですが

じゃあ

本来、予備率3%をもし切ってしまうとじゃあどうなるのか

実は、政府は電力需要ひっ迫警報っていうのを出すんですね」

会場(ふんふん)

恵さん「うんそうそう、だから、出してほしいな」

「で、これは、計画停電を実施しますよ~その可能性がありますよ~というのを事前に知らせる」

恵さん「ふ~ん」

「まあ目安としては2時間前には知らせる」

恵さん「そのくらいは欲しいじゃないですか、時間が」

「で家庭あるいは企業に一層の
ま、いままでがんばっていただいているのはわかりますが
さらに・・・節電してくださいと呼びかける
ということなんですが
えー先ほど八代さんの話にもありました
どうしてこの時それが出なかったのかというと
えー一時的
1.88というふうに切ったかもしれないけれどでもそれは一時的だった
ということがもうひとつ
あともうひとつはですね
えーさきほどちょっといいましたけれど
東京電力から追加で電力を送ってもらう目途が立っていたので
ここでは出さなかったと」

恵さん「は~~~ァ」
女性の声「ふーん」

「ということなんです。」

恵さん「なるほど」


「そこがまにあわなかったら、出ていたかもしれない」
ときどきこういった、プレゼンテーターの感想が挟まれます。事実なのか感想なのかを分けることがプレゼンでは大切です。



恵さん「ほんとに綱渡りなんだね」
こちらは重要な点です。恵さんの役割が、見えてきました。恵さんは、そういう反対意見の人を賛成意見に引き込む役回りのようです。


斎藤さん
「はい、この時は、
足りなそうだ、
追加してください
まだ足りなそうだ、追加してください
が、来る目途がたっていた
これがもう来ないってなったら
すいませんけどっていう
ひっ迫警報が」

恵さん
「出ていたんだ」

斎藤さん
「政府からでているかもっ

じゃ、なんでこうなったのかっ

原因はですね

大きく分けると3つあります。

一つは震災の影響でえー東北電力管区のえー原発あるいは火力発電所が止まっていて
もともと作れる予定の電力が今ないということ

それに加えて、あと2つ

まずは、先月29日新潟、福島で起きた豪雨、この豪雨によって、水力発電所がダメージを受けたと

Tohokugou


流木とか、あの水がたまって、その分発電できるじゃないかと思いがちですけれども、流木などの影響で発電機が傷んでしまう
そういうことで、実際にダメージを受けたのが、東北電力管区に105箇所水力発電所があるんですけれども、いまなお28か所が停止している。29か所がダメージを受けてひとつは復旧したんですけれども、まだ28とまっている。これによって、100万kWが低下しているんですよ。」

恵さん「大きいですねえ100万kW」

「ただでさえ、もともと、例年に比べて低いのに、少なくしか作れないのに、さらにそこから100万kW低下。

そして、もう一つの理由がこちら。」

Tohoku30up

「はい、藤森さんいわく、この夏一番の暑さ」

恵さん「あ~ねえ」

「あの8月4日からそれまで30度を超えなかった東北地方の気温が一気に30度を超えるようになったんですね。
でおとといは、どうだったのか
そして平年と比べるとどうだったのか?

はい、軒並み30度を超えていて」

伊藤さん「え~~」

「たとえば、盛岡、これ岩手県ですね
平年と比べて6度近く上がっていると」

恵さん「だって今日だって47都道府県全部30度以上だもんね」

閣下「今日も危ないってことね」

伊藤さん「ギリギリですよ」

「で福島でも33度と」

「で東北電力によると
ま、「気温が1度上がるたびにおよそ30から35万kW増える」
ということで
追加で電力をいくら融通してもらっても足りないかもしれないということがせまってきていると」

Tohokuitounn


伊藤さん「う~ん」


恵さん「さすがに今年は節電の夏だってことでずいぶん前から呼びかけられているじゃないですか。だから去年よりもおそらくだからがんばっているんですよね。皆さんも企業もふくめて。」

「がんばっているデータを調べました。



これはあの東京電力管内なんですけれども
きのうどれくらい使ったか
ピークの時に4770万kW
これ去年はどうだったのか
去年の大体同じ時期のデータは4939万kWですからまあ、およそ200万kW節電しているという
さらにいうと、気温です。
気温はきのうは33.9度もあったのに
これだけ使って去年は30.5度
つまり
「気温は3度くらい上がっているのに、200万kWがまんしていると」
スゴイ比較!
http://weather.goo.ne.jp/past/2010/08/662/index.html
去年の8月の30.5を探すと10日でした。「前年相当日」という書き方がされていますが、何をもって「相当」なのでしょう?それが明らかにされていません。近い日を比較すればいいというものでもありません。でも15、16、17日は35.5 36.3 37.2ですから2010年が低かったというわけではなさそうです。単純平均でも33.6度だから30.5度というサンプリングは低い低いとても低いデータの提示を意図してやっているとしか考えられません。

全部の電力量は「去年の大体同じ時期のデータは4939万kW」といいながら、気温の比較はピンポイントという不思議な統計データの比較です。統計データの比較は気を付けるべきなのですが、ちょうど低い時をわざわざ出してきている!こういうちょっとしたところで、「手の込んだ世論操作」がわかってしまいます。
でもちょっと調べればわかってしまうような統計データ比較をどうしてするのでしょう?
九電のやらせメールと同じように、やっている人たちは「悪いことととは全く思っていない」のだとしか考えられません。

Tohokuhikaku

恵さん「だって、1度上がるたびに30から35だよ」

「まっこれは東北電力の場合ですけどね」

「だから東京電力管内はもっともっと使っているかもしれない」

「なのに」

藤森さん「130万kWくらい」

恵さん「130万くらい!」

藤森さん「1度でね」

恵さん「1度で!」
サクラをつかった悪徳販売商法のような連呼に聞こえてきます!
恵さん「東京電力管内」

藤森さん「2度上がると260万」

恵さん「260万」

この場合、3度上がってますから
4770万kWと4939万kWは比較が明確ですが、33.9度と30.5度の比較が不明確なのに、これを前提で話がすすみます。
恵さん「だから3度あがっているから、ほんとがんばっているわけでしょう。企業とか家庭も」

藤森さん「400とか500足すと5000万」

閣下「まあ去年までが使いすぎだったといういいかたもできるんじゃないの」
当然言ってもらいたかった言葉がやっとでました。
藤森さん「そうですよね」

「とにかく今年はみなさんが努力しているというのがお分かりだと思うんですね。」

「で、まあ、なので、東京電力も東北電力に融通する余裕ができているのか・も・しれませんが」
斎藤さんの感想で、裏付けはありません。東電計画停電当初は火力発電所、揚力発電所などを算定にいれていなかったということなので、節電しなくとも実際にも余裕があるという方向でも考えられるはずです。複数の視点での可能性を挙げない。この点でも、斎藤さんは、バイアスを込めて誘導しています。

「この東北電力の対応としては
東京電力から融通を受ける電力をですね
いまは140万kWだったのを
最大で200万kWに引き上げようというふうにしているんです。

ちなみに今日は170万kWが融通されている」


「東北電力でこうですよね
他はどうなのか
昨日のデータです。
供給予備率
つまり各電力会社の余力がどれくらいあるかを調べてみると
だいたい10%前後なんですが
東京電力は13.2%」

閣下「案外あるんだ」

恵さん「ねえ」

「これはやっぱりみなさん節電がんばっているから
っていうのもあるんですが

注目していただきたいのは
北海道電力
東北電力
そして
関西ですね

こちらがもう10%切っているということですね」

『10社のうち8社で今年の夏最大の電力使用量』

「でも、今日はもっと暑いですから
この、今年、今年の夏を更新
そうなると
余力、予備率がもっと下がるのではないかということが心配されているわけです」

「そこで本日ゲストの藤森さんも いま、日本全体の電力にゆとりがない綱渡り状態であると」
北海道電力、東北電力、関西電力がゆとりがないといったばかりなのに、それを日本全体に広げる拡大解釈で危機感をあおっています。それならもう一つ段階を挙げて、世界で電力にゆとりがないといってもいいでしょう? けれど『ゆとり』ってどうにでも解釈できる言葉をつかっています。ここも「あやしい」。世論誘導です。

「まだ2ケタ残っていればいいじゃないかというのは甘い考えのようですね」

みなさん「う~ん」
とうなづきの声でそろってます。これが視聴者に同意を求める合図のようです。

「じゃあどおすればいいのか(どうすればいいのか)、
こういうことがつづくとどうなってしまうのか
まあ、電力システムに詳しい早稲田大学の岩本先生に聞くと

『この夏、大停電は起こりうる』
というんですよ」
(そんなことは、ちゃまでもいえます)

「つまり、大規模に電気が、どーんと停電して届かなくなることが考えられる」

「そんなことかつてあったでしょうか ありました2003年、北米の大停電というのが」
でも、「北米」と最大の拡大解釈です。北米東部の大停電。これも世論操作です。 3日間はNYダウンタウンだけだったようです。最大を普通にいう世論操作です。


(ここは割愛)
⇒下にアメリカのこの大停電のレポートを訳しました。言っていることは全く違います。簡単に言うと「人的ミス」なんです。

『停電の原因は、「アラーム処理装置の故障」や「送電線への木の接触」といった『非動物(動物でないもの)』が引き起こしたのではない。そうではなくて、停電の原因とは、ひとりひとり個人や、組織中のグループや、組織(会社)がとった、その『判断』、『その対応のしかた』、『その誤った行動』といったもののなかから生じたものである。こういったことは、8月14日以前に対応して防ぐことができたものであり、事前に修正できたものである』

アメリカでの事故調査官の結論を見てください。ここで『電力需給がひっ迫』することを原因などに挙げていません。『電力需給のひっ迫』は対応が決まっているからです。だからアメリカでも「電力需給がひっ迫したから大停電になる」わけではありません。まして日本では、「電力需給がひっ迫したから大停電になる」はずがありません。アメリカの大停電があったのですから、賢い日本の電力会社では対応マニュアルが、対応ツールが用意されているはずです。だから、日本で「電力需給がひっ迫したから大停電になる」なんていうことが、いかにでたらめかということがわかります。電力業界に近い人が聴いたら、たぶん笑っちゃうことでしょう。よくわかっている人たちも多いはずでしょう。でもちゃまはびっくりしました。 さっき訳したばかりですから。アメリカの停電の原因をここまで曲げているとは考えもしませんでした。すごいですね!日本はなんていう国なんでしょうなんて、普段は「国」なんて間違っても使ってはいけないと思っているのですが、ここまですごいと、そんな誇大な表現もしたくなります。本当はその『国』を『原子力村』で置き換えてください。

Tohokumahigai


Tohokuhassoden

「発電送電別会社だったために、連携がうまくいかず、復旧までに2日かかった」

発電送電分離に対するクレームです、これも世論操作です。

新幹線で「日本人なら完璧に実行できる」とよく言っています。どうして、電力で発電送電分離も、日本人ならやって見せる。アメリカ人だから失敗した。。。といわないのでしょう。既存体制を守るためには、場合場合で、違った理由を持ち出している、代表例、ともいえます

発電送電分離のシステムでの大停電と、日本の発電送電一体型のシステムでは、その停電が引き起こされる構造に違いがあるのではないかとおもいます。その点には触れていません。そこにふれないで、その違いにふれないで、復旧の障害になる点だけ、触れる。つまり、発電送電分離の悪い点(本当にそうなのかどうかはわかりません)だけ挙げています。世論操作です。)

Tohoku800

この大停電が日本でもおこる・か・も・しれないということで、
それを避けるにはどうしたらいいのかということを
岩本先生
そして本日ゲストの藤森さん実は同じことを言っています

やっぱり節電しかない。
Tohokusetuden


これだけがんばっているのにまだ節電。
TBSの節電状況って説明きいていませんよね?

暑さがおさまるまでががんばりどころ

いつまでなのか気になりますよね

恵さん「毎日森さんに聞いているような気がするな」
その森さんに聞いてみました


(と、途中ですけれど世論操作関係はここまででピーク電力を過ぎたようです)



ところで・・・
伊藤さん見たことあるなあと思って、検索してみると、
JICAとかODAで外務省利権の絡みの方のようですし
原子力推進派の宣伝ご担当の方のようです!!!
それも文部科学省の「原子力分野の研究開発に関する委員会」委員
文部省も原子力村の一員なんですね。
今回の文部省の対応のわるさも原子力村だからだということがここでもわかります。

伊藤さん、お力はもちろんあるのだと思いますけれど、
官僚の方々の後押しがあってこその客員教授ご就任かなと、思えますね。

原子力村の研究者が使えなくなった今
こんどはソフト路線の伊藤総子さんのような方が、原子力村から送り出されている・・・
そう思って、話を聞かないと、上のように、少しづつ、世論形成が行われてしまうようです。

最初こうおもいました。
恵さんは中立でとてもいい、笑われてもいいんです、当然のことを当然問いたださないといけません、そこから、本当の本当の真実が、今回のように、見えてきます。
恵さんがいなかったら、この番組は、単に原子力村の宣伝でした・・・

でも、途中から、恵さんが全体の中でうまく使われる役回りということがわかりました。
恵さんの納得の過程の中で反対派の視点で見ている人も一緒にいざなわれるような
そんなシナリオ構成でした。

最初から見直してみると、最初の方で、恵さん「大停電になったらどうなるのか、その前にお知らせが来るのか、細かく見ていきましょう」と、3つの疑問に加えて、「お知らせが来るのか」と、恵さんがなんども食い下がっていた点を、事前にポイントとして挙げています。「お知らせが来るのか」という点が恵さんの役回りということがすでに明かされているのですから、これは事前のシナリオだったということがわかるポイントです。

伊藤さんのブログからItoatom伊藤さんプロフィール http://profile.ameba.jp/ito-satoko/ 大学在学中にTBS「関口宏のサンデーモーニング」でデビュー。      

テレビ朝日「スーパーモーニング」、 TBS「ベストタイム」、TBSラジオ「アクセス」などのキャスターを務める。

2002年に一度仕事から離れ、NYフォーダム大学へ留学。アメリカ社会学を学ぶ。

帰国後は、JICAを通じてカンボジアを訪問するなど、国際貢献への関心が高い。

また、原子力・エネルギー問題を活動の大きなテーマと考え、国内外の原子力施設の取材や視察を行っている。           2009年4月より、文部科学省「原子力分野の研究開発に関する委員会」委員。

地域経済の発展を考え、経営管理修士(MBA)を取得。途上国や日本の地域経済・エネルギー関連施設立地地域などの自立にビジネスの視点は不可欠と捉えている。
「地域経済の活性化が日本の元気を取り戻す鍵」を持論としている。

2010年4月、事業創造大学院大学客員教授に就任。   

利酒師の免許を持つ一面も。

出身地である、新潟県糸魚川市のジオパーク大使。



North American 2003 Electric Power Outage: Prime Example of Hidden Failure in a Critical Networked Infrastructure
http://www.semp.us/publications/biot_reader.php?BiotID=391


On Thursday, August 14, 2003, the largest electrical outage in North American history completed its approximately cascade at 4:13 p.m. (Eastern Daylight Time, also note that time of blackout varies by a minute or two, depending on the source) from its local origin with the assets of FirstEnergy Corporation in northern Ohio, westward to Michigan, and then eastward to New York and northward to Ontario, Canada. (1-2) FirstEnergy Corporation in August 2003 was the fifth largest electric utility in the United States, serving 4.4 million users in a 36,100 square mile service territory covering parts of Ohio, Pennsylvania, and New Jersey. It operated (in August 2003) 11,502 miles of transmission lines, and had 84 ties with other electric systems in the North American power grid. It comprised seven operating companies, including Ohio Edison, Toledo Edison, The Illuminating Company, and Penn Power. (1)

2003年8月14日木曜日、北米市場最大の停電が発生。
北オハイオの電力会社FirstEnergyファーストエナジー社の施設で起こった小規模で地域的な発生だったが、
次いで西部のミシガンへ、さらには、東部のニューヨークへ、そして北部のカナダオンタリオに
広がり、午後4時13分(東部時間:情報源によっては1-2分異なる)に全体停電となった。
2003年8月時点のファーストエナジー社は全米5位の電力会社で、オハイオ、ペンシルバニア、ニュージャージーの3万6100平方マイルの440万使用者(usersで世帯householdsとはいわないですね)に供給していた。
2003年8月時点で、送電網は11502マイル、北米の他電気事業者との電力網(パワーグリッド)84地点で結ばれていた。事業子会社としてオハイオエジソン、トレドエジソン、イルミネーティングカンパニー、ペンパワーなどがあった。


As a result of the electric failure cascade caused by the FirstEnergy Corporation’s “Energy Management System” control center’s inability to respond to voltage line problems in its footprint, a total of 508 generating units and 265 electric power plants in North America precipitously shut down. (3)

ファーストエナジー社の「エネルギー管理システム」管理センターが電力供給地域にある電線制御に対応することができなくなり、停電がじゅずつなぎに発生し、最終的には、北米の発電機508基、発電所265施設が突然止まった。

Biot391photoc
2003年8月14日 NERC最終リポート
停電の影響を受けた地域

The following cities lost electric power: Greater New York City (21,100,000 people), Toronto (5,600,000), Greater Detroit (5,400,000), Cleveland (2,900,000), Ottawa (780,000 of 1,120,000), Greater Buffalo City (1,100,000), Rochester (1,050,000), Hamilton (680,000), London (Canada, 350,000), Toledo (310,000), and Windsor (208,000) for a total around 50,000,000 people without electric power. The electrical outage caused widespread failure of the water infrastructure (electric well pumps failed)—also a critical, networked infrastructure, in cities such as Detroit and Cleveland.
次の市が停電となった。
停電:計5000万人
グレーターニューヨーク市(2110万人)
トロント(560万人)
グレーターデトロイト(540万人)
クリーブランド(290万人)
オタワ(112万人中の78万人)
グレーターバッファロー市(110万人)
ロチェスター(105万人)
ハミルトン(68万人)
ロンドン(カナダ34万人)
トレド(31万人)
ウィンザー(20.8万人)

さらに、デトロイトやクリーブランドでは電動ポンプ故障で水道が広域にわたって被害が甚大だった。

As a result of the outage, New York City reported 60 “serious” fires and 3,000 fire calls (think candles for lighting), 800 elevator rescues, and 80,000 calls to 911 (double the average). In Toronto, there were 1,484 fire calls, and 110 elevator rescues. About 400 flights were canceled in North America on Friday, August 15, 2003, as a result of the outage. (4)

停電により、ニューヨーク市では大火事が60件、119番通報が3000件(あかりとりのためのろうそくと思われる)、エレベーターに閉じ込めが800件、110番が8万件(通常時の2倍)。トロントでは、119番通報1484件、エレベーター110件。停電によって2003年8月15日金曜日には北米での400フライトがキャンセル。

The number of fatalities for this technological disaster were low, as follows: in Ottawa, 1 pedestrian struck by car and 1 fire victim; in Connecticut, 1 fatality, cause not identified, in NYC, 5 deaths, 2 from carbon monoxide, 2 in a fire, and 1 from a fall from a roof. (4) The economic cost of the blackout was calculated at $6 billion, according to one estimate. (4)

この技術的災害による死者数は少なく、オタワで自動車にひかれた歩行者1人と火事の犠牲者1人、コネチカットで死亡理由不明の1人。ニューヨーク市で死者5人、うち一酸化炭素中毒2人、火事2人、屋根からの落下1人。停電の経済損害額は60億ドルと算定されている。

Power began to come back on in isolated areas on the evening of August 14, 2003, but New York waited two days until Saturday, August 16, 2003, for full power restoration. The average time to restart a nuclear power plant is about 36 hours.

8月14日夕刻には個別地域で電力が回復し始めた。しかしニューヨークでは完全復旧には2003年8月16日土曜日まで2日間かかった。原子力発電所の再起動に要した平均時間は36時間。

The 2003 North American power outage is a prime example of hidden failure in a critical networked infrastructure, as described below.

2003年北米停電は、網の目のようにつながっている重要基盤(日本語ならライフライン、ここではインフラストラクチャー)が潜在的な不具合を持つ最たる例。以下に説明する。

1. Characteristics of Critical Networked Infrastructure and Hidden Failures

1.網の目のようにつながっている重要基盤(クリティカルネットワークトインフラ)と潜在的な不具合

The electrical power systems in the United States are the most complex systems ever built by human beings. These systems are an example of “networked infrastructures” because they form a complex interconnected system that stretches over a large geographical area to reach (in principle) every economic entity and household in the geographical region. They are critical because without them, society as currently known and understood, cannot operate. Other critical networked infrastructures include water, banking, computers, and telecommunications. Their functions in a society are similar to those of arteries and veins that branch out through the human body to nourish every cell with vital nutrients, according to one metaphor. (5)

アメリカの電力システムは人類が作り出したシステムのなかでも最も複雑なもの。このシステムは「ネットワーク化されたインフラ」の一例。それは複雑な中継システムを形作り、その地域内の企業や家庭が(理論上は)一つ一つ別々にその広大なネットワークで経由できる。このシステムは重要で、それがなくなれば、現在私たちが思っている社会というものがなりたたなくなる。同じようなネットワーク化されたインフラとしては、水道、銀行、コンピューターネットワーク、通信網などがある。こういった社会的機能は動脈と静脈と同じように人体の隅々に行きわたり、細胞ひとつひとつに栄養をとどけている。

Networked systems bring strength to critical infrastructure because when one element of the network degrades, in theory other elements can pick up the slack during repair of the degraded element. The goal is to do this in a way that users do not even know there was a problem. In addition, networked systems tend to be more economical because in theory they reduce the need for extensive and expensive redundancies for various elements in the system; in this way, they also produce economies of scale for producers and ultimately users.

ネットワーク化されたシステムは重要なインフラに力を与える。ある一つの要素が具合が悪くなったときに、その要素の補修中、別の要素がその代りを引き受けることができる。その目指すところは、使用者が問題を認識することなく稼働を続けるところにある。さらに、ネットワーク化されたシステムは経済的な面からも都合がいい。理論的にはシステム内のさまざまな要素が広く高価な冗長性の必要性を減少できる。この点で、運用者にとっても、さらに使用者にとっては特に、規模の経済が得られる。

The integrity of critical networked infrastructures faces risks, however, for at least three reasons.
しかし、ネットワーク化された重要インフラの完全な状態はリスクに直面している。少なくとも3点の理由がある。

1) The networked systems are huge—either continental (e.g., North American 2003 electric power outage) or even global in size.
ネットワーク化されたシステムは巨大で、大陸規模であったり、世界規模であったりする。
大陸規模の例が北米2003停電

2) A local disturbance may cascade into a wide-system failure both within and across infrastructures (e.g., problems in the transmission lines in the footprint of, and in the main control room at, FirstEnergy Corporation in Ohio).
地域的な障害が広域のシステムの障害を引き起こす。あるインフラ内部で。あるインフラをまたいで別のインフラへ。(例:オハイオのファーストエナジー社での、地域内の送電線での障害や主管理室内の送電線での障害。)

3) Critical networked infrastructures are more and more operated at the limit of their capacity. (Thursday, August 14, 2003 was a hot day and air conditioner use levels were high.)
ネットワーク化された重要システムはさらにその容量限界で運用されるようになってきている。(2003年8月14日木曜日)

The majority of the blackouts, according to the North American Electric Reliability Commission (NERC), including the 2003 North American blackout, are due to misoperation of the protection systems, which are called “hidden failures”. Hidden failures are defined as “hardware or software failures that are only exposed when a subsystem is highly stressed,” which was exactly the case at FirstEnergy Corporation where the blackout began on a hot summer’s day, August 14, 2003, as described further below. (5)

北米電力信頼性協議会によれば、2003年北米停電も含め停電の大くは、保護システムの運用ミスによるもの。これは『潜在的な不具合』といわれる。潜在的な不具合の定義は『サブシステムの負荷が大きくなった際にのみ生じるハードウェアまたはソフトウェアの不具合』のこと。これはファーストエナジー社の場合にまさにあてはまる。停電は暑い夏の日の2003年8月14日に起こった。詳細は以下に。

The hidden failures in the hardware and software of the computers and servers at FirstEnergy Corporation led to a “blindfolding” of system operators who lost their “situational awareness”--the degree of accuracy by which one’s perception of his or her current environment mirrors reality. (6) To make matters worse, a psychological denial process set in by which the operators at FirstEnergy Corporation were unable to receive the input of operators calling from other nodes in the grid who DID have accurate situational awareness as they witnessed abnormalities in the grid, from their perspectives.

ファーストエナジー社でのコンピューターやサーバーでのハードウェアやソフトウェアの潜在的な不具合は、システム運用者の『目隠し』を引き起こす。『状況把握』(ある人の現在の置かれている状況の認識の正確度)ができない状態となる。さらに悪く、ファーストエナジー社の運用者が心理的な拒否反応を引き起こしたため、他のグリッドの接続点の運用者からの情報を正しく受け止めることができなくなった。他の運用者が正確な状況把握をしていたにもかかわらず。

2. Hidden Failures in Computer Alarm System that Began the Outage
コンピューターアラームシステムでの潜在的な不具合が停電を引き起こした

Shortly after 2:14 p.m. on August 14, 2003, the alarm and logging system in the FirstEnergy Corporation Energy Management System control center failed and was not restored until after the blackout. This center was charged with monitoring the operation and reliability of the FirstEnergy Corporation control area, and was managed by a director of transmission operation services. Two groups of operators reported to the director. The first group was responsible for real-time operations and the second was responsible for transmission operations planning support (they sat in a room across the hall from the control room where they performed day-ahead studies). This information is contained in the excellent NERC document titled: “Technical Analysis of the August 14, 2003, Blackout.” (1)

2003年8月14日午後2時14分わずかに過ぎた時点で、ファーストエナジー社のエネルギー管理システム制御センターにあるアラーム(警報)システムとロギング(記録)システムが故障し、停電まで復活しなかった。このセンターはファーストエナジー社のサービス地域の制御と信頼性をモニターするためのもので、送電運用サービス担当役員の管轄だった。役員の下に運用部門が2つあった。一つは実際の運用部門、もう一つは送電運用の計画部門。計画部門は制御室からホールを通った反対側の部屋にあり、数日後の計画を練っていた。以上の情報はNERCの『2003年8月1日停電の技術分析』と題名がついた秀逸な文書に記述されている。


The real-time operations group at FirstEnergy control area was divided into two areas: the control area operators and the transmission operators. Each area had two positions that were staffed 24 hours/day. In addition, a supervisor was present with responsibility for both areas 24 hours/day (split into three shifts). The transmission operators were in the main control room, the control area operators were in a separate room. (1)
ファーストエナジー社のサービス地域の運用部門は制御室運用担当者と送電運用担当者に2分割されていた。24時間勤務のためそれぞれが2交代制になっていた。加えて、それぞれにスーパーバイザーが3交代制24時間勤務で在席していた。送電運用担当者は主制御室に、制御室運用担当者は別の部屋にいた。

3. Alarm Processor Failure at 2:14 p.m. EDT, 8/14/03
アラーム(警告)処理システムの故障 2003年8月14日午後2時14分

The alarm system failure occurred in the control room, which apparently was in the room separate from the main control room. The purpose of the alarm was “to provide audible and visual indications when a significant piece of equipment changed from an acceptable to problematic status.” (7) The alarm system essentially “stalled” while processing an alarm event. “With the software unable to complete that alarm event and move to the next one, the alarm processor buffer filled and eventually overflowed.” (7) After 2:14 p.m., August 14, 2003, the FirstEnergy Corporation control computer displays did not receive any further alarms, nor were any alarms being printed or posted on the Energy Management System’s alarm logging facilities. (7) “A period of more than 90 minutes elapsed before the operators began to suspect a loss of the alarm processor, a period in which, on a typical day, scores of routine alarms would be expected to print to the alarm logger.” (8) And guess what else! FirstEnergy personnel admitted that the alarm processing application had failed on several occasions prior to August 14, 2003! But apparently on this hot August day was the first time it really locked up due to code errors in the XA21 system in use. (8a)

アラーム(警告)システムの故障は制御室で発生した。この制御室とは実際には主制御室とは別の部屋である。アラーム(警告)の目的は『機器が許容範囲状態から問題発生状態に切り替わった時、音と視覚で状況を教える』ためのもの。アラームシステムというものは本質的にアラーム(警告)を出すと、『活動を停止( “stalled”)』する。そのアラーム(警告)が完了しないとソフトウェアは次の処理に切り替わり、そのアラーム処理が満杯になり、溢れ出す。2003年8月14日午後2時14分、ファーストエナジー社の制御コンピューターのディスプレイにはそれ以上のアラームを表示することができなくなった。(ディスプレイではなくプリンターに)印刷することもできず、エネルギー管理システムのアラームロギング(記録)装置にも記録できなくなった。運用担当者はアラーム(警告)処理装置がおかしそうだと思いはじめたのは90分以上が経過してからだった。90分というのが、アラーム記録装置が印刷をおこなうように設定されている時間間隔だからだった。それ以外におかしいことに気が付くことはないのだろうか?ファーストエナジー社の職員の話では2003年8月14日以前にアラーム処理装置のソフトウェアが幾度か故障したことがあったということだ!しかし、この暑い8月の日に本当の事態が発生した。エラーコードはXA21。システム使用中(8a)というものだった。

The operators in the control room relied heavily on the alarm processor for their situational awareness, since they did not have a dynamic map board for large-scale visualization. They did not know their alarm processor had failed. Thus, they were NOT prompted to manually monitor and more closely interpret their SCADA system. SCADA, the acronym for “Supervisory Control and Data Acquisition”, refers to a “large-scale distributed measurement and control system used to monitor or control chemical, physical or transport processes.” Furthermore, it “usually refers to a central system that monitors and controls a complete site. The bulk of the site control is actually performed automatically by a Remote Terminal Unit or by a Programmable Logic Controller. Host control functions are almost always restricted to basic site over-ride or supervisory level capability.” (9)

制御室の運用担当者はこのアラーム処理装置は状況認識力の点で信頼できるものだと考えていた。というのは、その他に、リアルタイムに大画面の地図上に状況を映し出すようなシステムがなかったためだった。だから運用担当者はこのアラーム処理装置が壊れたとは考えなかった。このため、手動に切り替えてのモニターをしなかったし、SCADAシステムを子細に読み下すようなこともしなかった。SCADAとは“Supervisory Control and Data Acquisition”『監視制御&データ取得』の頭文字で『大規模分散測定制御システムで化学工程、物理工程、送電工程の監視と制御をおこなうためのもの』。それ以上に、これは『全発電設備の監視と制御をおこなう中央システムを意味するもの』。発電設備制御の大部分が実際には遠隔端末装置(Remote Terminal Unit )や組込制御装置(Programmable Logic Controller)による自動制御となっている。中央制御機能はほとんどの場合、基本的なものか、スーパーバイザー相当の人の権限でないと操作できないようになっている。

Without an effective Energy Management System, the only remaining ways to monitor system conditions would have been through telephone calls and direct analog telemetry, according to the NERC report. (8) The FirstEnergy Corporation control room operators, however, did not realize that the alarm processing on the Energy Management System was not working and, subsequently, did not monitor other available telemetry that showed that the system was changing. When the control room operators began receiving calls from field operations’ workers in neighboring systems, who were detecting changes in the system, they were unreceptive to the input because their data input looked good. For the next hour and a half, operators blissfully went about their business while their system was degrading around them, despite receiving clues via phone calls from neighboring utilities, such as the huge American Electric Power (AEP) utility based in Columbus, Ohio, which operated the control area in Ohio just south of the FirstEnergy Corporation control area. (10)

エネルギー管理システムが効果的に稼働しない場合に、システム状況をモニターする方法とは、電話を使うか、アナログ方式の遠隔測定器を使うか、とNERCリポートが記している。ファーストエナジー社の制御室運用担当者は、しかし、エネルギー管理システムのアラーム処理装置が壊れているとは思わなかった。そのため、システム状況が変わっていることを知るために使える他の方法を使うこともなかった。制御室の運用担当者が(ネットワーク上で)隣りあった現場運用担当者たちから不具合に気付いて電話をかけてきたときでも、その報告をまだ受け付けなかった。というのは、自分たちのデータはまだ『良好』に思えたからだ。そうして1時間半が過ぎて・・・機能を落としたシステムがあることがわかり、運用担当者は通常業務として自分たちの仕事に意気揚々に取り組みはじめた。コロンバスにある巨大なAmerican Electric Power (AEP)などの隣接する施設からの電話でもたらされているヒントには耳を貸さずに・・・。AEPはオハイオをサービス地域とする電力供給者(operated the control area in Ohio)。ファーストエナジー社のサービス地域の南に隣接していた。

6. Computer Support Staff Get Active
コンピューター運用職員が調べ始める

When the first server froze, the computer support staff received an auto-page. When the back-up server failed, a second auto-page went to the computer staff. They did not, however, communicate the loss of alarm functionality to the FirstEnergy system operators, nor did they have a procedure to do so, according to the NERC report. They began work to fix the servers at 14:54 [2:54 p.m.], and completed the primary server restart via a “warm reboot” at 15:08 [3:08 p.m.]. The computer support staff did not notify the control room that they were rebooting.
第一サーバーが動かなくなり、コンピューター運用職員のポケベルに連絡がはいった。バックアップのサーバーもうまく動かず、再びポケベルに連絡がはいった。ファーストエナジー社のシステム運用担当者にアラーム機能の不全について話が通じないうえ、そうする手順にもなっていなかったとNERCリポートは記す。14:54(午後2時54分)にサーバー(複数)の修復に取り掛かった。第一サーバーが“warm reboot” で再稼働したのは15:08(午後3次8分)。コンピューター運用職員は彼らが再起動させているサーバーのある制御室には知らせなかった。

Diagnostics were performed during the warm reboot that verified that the computer and all expected processes were running. “Accordingly, the FirstEnergy computer support staff believed that they had successfully restarted the node and all the processes it was hosting. However, although the server and its applications were again running, the alarm system remained frozen and non-functional, even on the restarted computer. The computer support staff did not confirm with the control room operators that the alarm system was again working properly.” (8)
“warm reboot”の最中に故障診断が実行され、コンピュータやそのほか関連する処理装置は稼働していることが確認された。『ファーストエナジーのコンピューター運用職員は接続点(ノード)の再起動がうまくいったこと、サービスしている処理すべてがうまくいったことを期待した。しかし、サーバーとプログラムは再稼働したが、アラームシステムは再起動させたコンピューターでも動かなかった。コンピューター運用職員は処理室運用担当者にアラームシステムがうまく動き出したかの確認をとらなかった。』

7. What’s the Difference between a Warm Reboot and a Cold Reboot?
Warm Reboot と Cold Rebootの違い

A warm reboot means only the problematic node is shut down and restarted. A cold reboot is one in which all nodes (e.g., all computers, consoles) of the system are shut down and then restarted. “A cold reboot takes significantly longer to perform than a warm one. Also, during a cold reboot,” according to the NERC report, “much more of the system is unavailable for use by the control room operators for visibility or control over the power system. Warm reboots are not uncommon, whereas cold reboots are rare. The cold reboot undertaken early August 15 [the day after the outage] corrected the alarm processing problem.” (8)

Warm Rebootとは、問題を抱えている接続点(ノード)だけを終了し再起動すること。Cold Rebootとは、システム内のすべてのノード(つまり、すべてのコンピューターや管理装置)を終了させて再起動すること。Cold RebootではWarm Rebootに比べて再起動にかなりの時間を要する。NERCリポートによればCold Rebootの最中に、『制御室運用担当者が、電力システムの状況を探ろうとしたり制御しようとして、さらに多くのシステムを使用不能にしてしまった』と書かれている。Warm RebootはよくあることだがCold Rebootはめったにあることではない。Cold Rebootは8月15日の早い時点でとられた。(停電が起こってから一日たっている)。これでアラーム処理装置の問題が直った。

8. Meanwhile at the Computer Consoles in the FirstEnergy Control Room…
一方、ファーストエナジー社の制御室でのコンピューターの画面には・・・・

Recall that the alarms froze at 2:14 p.m. Not until 3:45 p.m. did the FirstEnergy operators begin to realize the trouble their system was in. What trouble was their underlying system (the transmission lines) in? A lot of trouble!

午後2時14分でアラームがとまったことを思い出そう。午後3時45分まではファーストエナジー社の運用担当者はシステムがおかしくなったことに気付かなかった。どんなことがシステム(送電網)に生じていたのだろう?とても多くの問題が生じていた!

9. Trouble in the Field: Early “Eastlake 5” Generator Problems
現場での問題:イーストレイク5発電機の初期トラブル

At 1:31 p.m. on Thursday, August 14, 2003, the FirstEnergy Corporation’s Eastlake 5 generating unit, located in northern Ohio along the southern shore of Lake Erie, tripped offline due to an exciter failure while an operator was making voltage adjustments. There is a record of a conversation between the Eastlake 5 operator and the Energy Management System operator at 1:16 p.m. on August 14, as follows:
2003年8月14日木曜日午後1時31分、北オハイオ、エリー湖南岸沿いに設置されているファーストエナジー社のイーストレイク5発電機がエキサイタ不良となり切り離された。運用担当者が電圧調整していた最中だった。イーストレイク5の運用担当者とエネルギー管理システム(EMS)の運用担当者が8月14日午後1時16分に話した内容が記録されている。

EMS Operator: “Hey, do you think you could help out the 345 voltage a little?”
EMS運用担当者:「345ボルトを少し融通してほしいということですか?」

Eastlake 5 Operator: “Buddy, I am—yeah, I’ll push it to my max max. You’re only going to get a little bit.”
イーストレイク5運用担当者:「ええ、そうです。こちらは最大出力を出そうとしています。すこし融通してほしいんです。」

EMS Operator: “That’s okay, that’s all I can ask.” (12)
EMS運用担当者:「わかりました。こちらからは以上です。」

At 1:16 p.m., efforts of the Eastlake 5 operator to give more voltage—the “max max”—
午後1時16分、イーストレイク5運用担当者がさらに電圧を上げようとする。最大最大

resulted in a reactive output increase lasting about seven minutes before records show that the automatic voltage regulator tripped due to exciter failure. Then trouble ensued with the pump vale at the plant so that the operator could not reset the trip. Thus Eastlake 5 generating unit was out of service for the while.
これが、7分間ほど、無効出力が増えた。その後の記録では、エキサイタ不良で自動電圧調整が遮断された。そして、ポンプバルブがおかしくなり、運用担当者が遮断状況の再起動ができず。こうしてイーストレイク5発電機は一時的に出力を止めた。

The outcome desired by the FirstEnergy operators in the control room—to increase voltage to better meet load requirements to the Cleveland-Akron service area—did not occur. Instead, there was at first a DECREASE in reactive support to the Cleveland-Akron area. After Eastlake 5 tripped, flows caused by replacement power transfers and the associated reactive power to support these additional imports into the area INCREASED, contributing to higher (transmission) line loadings on the paths into the Cleveland area. (13)

ファーストエナジー社の制御室にいる運用担当者が期待していた出力は、電圧を上げてクリーブランド-アクトン地区の需要をまかなうことだったが、期待まで上がらなかった。そうではなく、起こったことは、はじめに、クリーブランド-アクトン地区への無効電力で『電圧が下がったこと』。イーストレイク5での遮断が起こった後、代替電力送電と、それを維持するための無効電力とにより電流が『上がった』。これがクリーブランド地域での送電線に高負荷となった。


Eastlake 5’s tripping was an electrically significant step in the sequence of events, although it was not the cause of the blackout, according to the NERC report. (14) However, when it tripped, it set up the situation in which the next transmission line trip somewhere on the system COULD put the system at grave risk. This is called contingency analysis, which involves analyzing the ability of the system to withstand the next worst contingency event without exceeding emergency ratings. Evidently, the FirstEnergy operators did not routinely conduct such studies on shift. In particular, the operators did not use contingency analysis to evaluate the loss of Eastlake 5 at 1:31 p.m. to determine whether the loss of another line or generating unit would put their system at risk. Guess what happened?
イーストレイク5の遮断は、それ自体は停電を引き起こすものではなかったが、その後に続いて起こる状況において、電気的な部分で、見落としてはならない重要な段階だった・・・とNERCリポートが記している。しかし、遮断となった際、次にシステム上のどこかの送電線で同じように遮断されればシステムが死に至るリスクが形成されつつあった。これを『不慮の事故への備え(分析)』と呼ぶ。これはシステムの能力を分析し、次にどんな最悪な不慮の事故の状況が起こるかを(緊急度を超えるかを問わず)みるもの。ファーストエナジー社の運用担当者には明らかに、このことが通常業務として組み込まれていなかった。特に、運用担当者が午後1時31分にイーストレイク5喪失時の『不慮の事故への備え(分析)』で評価せず、他の送電線や発電機が危険な状態になることを考えていなかった。何が起きたのだろう?


10. The Cascade Begins…
連続の始まり

Recall that the alarm processor in the FirstEnergy control room failed at 2:14 p.m. and caused an acute loss of situational awareness of system conditions by the FirstEnergy operators. At 2:27 p.m. a 345-kilovolt tie between FirstEnergy Corporation and American Electric Power (AEP), the huge utility south of FirstEnergy (see #10 in notes below), opened and reclosed. AEP operators called FirstEnergy operators to confirm the operation (opening and reclosing of the huge line) and FirstEnergy operators denied that their system had a problem. The reader knows now why. This phone call from AEP operators to FirstEnergy operators was the first proof of loss of situational awareness.
ファーストエナジー社制御室でアラーム処理装置が午後2時14分に故障したが、ファーストエナジー社の運用担当者はそのシステム状況を把握ができなかった。午後2時27分、ファーストエナジー社とAEPとで345キロボルトが送られ、また止まった。AEP運用担当者はファーストエナジー社運用担当者に電話してシステム運用状況を確認しようとした。ファーストエナジー社運用担当者はシステムに問題はないとAEPからの問いかけを否定。これを読んでいる人にはすでにお分かりの通り、AEP運用担当者からの電話はファーストエナジー社運用担当者にとって自分の状況認識が誤っていることを知る最初の機会となったはずだ。

Then, between 3:05 p.m. and 3:42 p.m., three (3) separate FirstEnergy 345-kV transmission lines supplying the Cleveland-Akron area tripped and locked out because the lines contacted overgrown trees with FirstEnergy Corporation’s right of way! (15) The FirstEnergy operators were unaware of these three rather large problems in their system until 3:45 p.m. Indeed, had they performed contingency analyses and had they been aware that their Chamberlin-Harding 345-kV line was down at 3:05 p.m., they would have realized that the “next worst contingency problem” had indeed arrived.
その後、午後3時5分から3時42分まで、クリーブランド-アクロン地区に送電しているファーストエナジー社の345キロボルト送電線3本が遮断し止まった。送電線がファーストエナジー社近くの伸びすぎた木の枝に触れたためだった!!!ファーストエナジーの運用担当者はこのかなり重要な問題に3時45分まで気が付かなかった。もし、『不慮の事故への備え(分析)』をしていれば、もし、チャンバーリン-ハーディング間345キロボルト送電線が3時5分にダウンしたことに気づいていれば、その後に最悪の思いもしない問題が起こることが前もってわかったはずだ。

Unfortunately for North America, when the three FirstEnergy 345-kV lines failed, all of their power flowed to 16 much smaller 138-kV lines, which then overloaded and tripped over 30 minutes from 3:39 p.m. to 4:09 p.m. in what has been described as a “cascading failure of the 138-kV system in northern Ohio.” (15) Several of these 138-kV line trips were due to the heavily loaded lines sagging into vegetation, distribution wires, and other underlying objects, according to the NERC report. (15)
北米にとって不幸なことだったが、ファーストエナジー345キロボルト送電線3本がダメになった際に、その電力はより小容量の138キロボルト送電線16本でまかなわれた。つまり、その時午後3時39分から午後4時9分までの30分間で、過負荷となり遮断が起きた。これは『北オハイオ138キロボルトシステムの連続故障』と記録されている。138キロボルト送電線での遮断が数度起こったのは、高負荷状態の̠架線がたるんで、植物、配電̠架線、その他の下の方にあるものに、かかったことが原因だった。そうNERCリポートが記している。

Then yet another 345-kV line (the Sammis-Star line) overloaded because of the tripping of all the 138-kV lines at 4:05:57. When the heavily overloaded 345-kV Sammis-Star line tripped, “major and unsustainable burdens on other lines” resulted, “first causing a “domino-like” sequence of line outages westward and northward across Ohio and into Michigan, and then eastward, splitting New York from Pennsylvania and New Jersey.” (16)

そうして、また別の345キロボルト送電線(Sammis-Star line)が過負荷となった。今度は4次5分57秒に138キロボルト送電線すべてが遮断されたためだった。高過負荷となっていた345キロボルトSammis-Star間送電線が遮断された時点で、『他の送電線では送電しきれない負荷』となり、『ドミノのような次々と送電が停止する状況がまず、オハイオの西側と北側、そしてミシガン内部に生じ、次いで、東部のニューヨークからわかれてペンシルバニアとニュージャージーに飛び火した。』

Since the FirstEnergy operators had no situational awareness, they lacked the capability to shed the load quickly needed to prevent the blackout (1,500 to 2,500 megawatts in the Cleveland-Akron area). As it turned out, investigators learned that FirstEnergy did not provide its operators with “the capability to manually or automatically shed that amount of load in the Cleveland area in a matter of minutes, nor were procedures in place for such an action.” (16)
ファーストエナジー運用担当者が状況を把握したときには、停電(クリーブランド-アクトン地区で1500から2500メガワット)を避けるための時間はもう失われていた。調査官の調査でファーストエナジーは手動や自動で数分間クリーブランド地区の負荷を軽減させる方法を運用担当者に与えていなかったこと、そういう状況での手順がなかったこと、がわかっている。

11. When Hell Broke Loose in FirstEnergy Control Room
ファーストエナジー制御室で地獄が緩み始めたとき

Documented phone calls began streaming into the FirstEnergy control room from various sources beginning at 3:35 p.m. and are listed in the NERC report for those interested in reading about them (p. 47). At 3:48 p.m., a FirstEnergy operator first grasped that an emergency situation had developed. At 3:59 p.m., the 138-kV lines began tripping (see above), then the Sammis-Star line tripped (4:05:57), and the “conditions were set for an uncontrolled cascade of line failures that would separate the northeastern United States and eastern Canada from the rest of the Eastern Interconnection, than a breakup and collapse of much of that newly formed island…No events, actions, or failures to take action after the Sammis-Star trip were deemed to have caused the blackout. By 4:13 p.m. (EDT), August 14, 2003, more than 508 generating units at 265 power plants had been lost, and about 50 million people were without electric power. Additional information on the cascade and restoration of the system is beyond the scope of this report, but is available in the NERC report for interested readers. (1)
文書に記録されている電話内容は、ファーストエナジー制御室へのさまざまな場所からの叫びから始まっている。それは午後3時35分が第一報。NERCリポートを読めばわかる。47ページ。午後3時48分に、ファーストエナジー運用担当者は進行している緊急的状況を初めて知る。午後3時59分、138キロボルト送電線が遮断を始める(上記)。そしてSammis-Star送電線が遮断(午後4時5分57秒)。さらに『状況は制御不能な連鎖に入った。これで合衆国北東部とカナダ東部がそのほかの東部送電網と分離した状態となった。その新しくできた島の大半がバラバラ崩壊し、Sammis-Starが遮断』
2003年8月14日午後4時13分には265箇所の発電所で発電機508台以上が停止。5000万人が電気を失った。システムの連鎖と復活についてのこれ以上の話はこのリポートの範囲を超えているがNERCリポートを見れば書いてある。

12. Conclusions of the NERC Report
NERCリポートの結論

The Thursday, August 14, 2003, North American power outage was in many ways similar to earlier blackouts, including the 1965 power outage discussed elsewhere, which prompted the formation of the NERC in 1968. (17) Common factors included: “conductor contacts with trees, inability of system operators to visualize events on the system, failure to operate within known safe limits, ineffective operational communications and coordination, inadequate training of operators to recognize and respond to system emergencies, and inadequate reactive power resources. (18)
2003年8月14日木曜の、北米停電は多くの点で1965年の停電など、以前に起きた停電と同じものだ。1965年の停電については1968年にNERCが指摘している。そことの共通項としては『木に接触し、システム運用担当者がシステム上の状況を認識できず、既知の安全限界内での運用に失敗し、運用上でのコミュニケーションやコーディネーションに欠け、運用担当者のシステム緊急時対応の教育が不適切で、無効出力電力資源が不適切だった』

NERC investigators drew several conclusions, three of which follow. NERC調査官はいくつか結論を描いているが、うち3点を以下に挙げる。

Several entities violated NERC operating policies and planning standards, which at the time were voluntary, and those violations contributed directly to the start of the cascading blackout.
NERC運用方針および計画の基準に関していくつかの点で違反している。当時、それはまだ強制力はなかったが、その違反項目は停電連鎖の始まりに直に結びつくものだ。

* The approach used to monitor and ensure compliance with NERC and regional reliability standards was inadequate to identify and resolve specific compliance violations before those violations led to a cascading blackout.
NERCおよび地域の信頼できる基準の順守を監視し守ることに関して、停電連鎖に結びつく具体的な順守違反を認定し改善するという点で、不適切だった。

* Available system protection technologies were not consistently applied to optimize the ability to slow or stop an uncontrolled cascading failure of a power system.
利用できるシステム保護技術について、電力システムが制御不能となるような不具合の連鎖を止める、あるいは遅らせるだけの能力を継続的に活用できていなかった。

* There was a failure to manage vegetation, train operators well, and provide adequate tools so that operators could visualize system conditions.
植物管理ができていないこと。列車の運行管理者がうまくやっているような、システム状況を目で見えるようにするための適切なツールがなかった。

In addition, investigators stated that “[t]he causes of the blackout did not result from inanimate events, such as ‘the alarm processor failed’ or ‘a tree contact a power line.’ Rather, the causes of the blackout were rooted in deficiencies resulting from decisions, actions, and the failure to act of the individuals, groups, and organizations involved. These causes were preventable prior to August 14 and are correctable.”
さらに調査官はこのように述べている。『停電の原因は、「アラーム処理装置の故障」や「送電線への木の接触」といった『非動物(動物でないもの)』が引き起こしたのではない。そうではなくて、停電の原因とは、ひとりひとり個人や、組織中のグループや、組織(会社)がとった、その『判断』、『その対応のしかた』、『その誤った行動』といったもののなかから生じたものである。こういったことは、8月14日以前に対応して防ぐことができたものであり、事前に修正できたものである』


13. Official Causes of the Blackout
停電の公式な原因

1. FirstElectric operators lacked situational awareness of line outages and degraded conditions on the FirstEnergy system.
ファーストエレクトリック(???)運用担当者が送電線がとまったことを状況認識として見逃し、ファーストエナジーのシステムの状況を過小評価したこと。

a. FirstElectric had no alarm failure detection system.
ファーストエレクトリック(???)にアラームの故障を発見するシステムがなかったこと。

b. FirstElectric computer support staff did not effectively communicate the loss of alarm functionality to the FirstElectric operators after the alarm processor failed at 2:14 p.m., nor did they have a formal procedure to do so.
ファーストエレクトリックのコンピューター運用職員がアラーム機能喪失に関してファーストエレクトリックの運用担当者とのコミュニケーションが適切にできなかったこと。

c. FirstElectric computer support staff did not fully test the functionality of applicati9ons, including the alarm processor, after a server failover and restore.
ファーストエレクトリックのコンピューター運用職員が、サーバーの停止と再稼働に際して、アラーム処理装置を含む機能を完全に検査していなかったこと。

d. FirstElectric operators did not have an effective alternative to easily visualize the overall conditions of the system once the alarm processor failed.
ファーストエレクトリックの運用担当者に、アラーム処理装置故障の際、システムの全体を簡単に概観できる効果的な代替機能があたえられていなかったこと。

e. FirstElectric did not have an effective contingency analysis capability cycling periodically on-line and did not have a practice of running contingency analysis manually as an effective alternative for identifying contingency limit violations.
ファーストエレクトリックには、定期的に効果的な『不慮の事故への備え(分析)』をシステムとして(コンピューターで)行える能力がなかったこと。また『不慮の事故への備え(分析)』を手を使っておこなうことも考えられていなかったこと。

2. FirstElectric did not effectively manage vegetation in its transmission rights of way.
送電線付近の植物を管理できていなかったこと

3. Reliability coordinators (not covered in this Biot) did not provide effective diagnostic support.


4. The NERC programs did not identify and resolve specific compliance violations before those violations led to a cascading blackout.

Please see pp. 98-118 in the NERC report for many pages of additional deficiencies and recommendations. (1)

14. Hidden Failures in Critical Networked Infrastructures Redux

The 2003 North American power outage is an excellent example of a hidden failure that manifested itself when electric power systems were stressed due to a hot day in August in the Midwest. The hidden failure was the software code error that froze the alarm processor. However, that one glitch led to a cascade of computer misoperations AND management errors that manifested themselves as operators within the system lost their situational awareness. On this day, loss of situational awareness intersected real problems on the system, and resulted in a technological disaster.

In situations like these, people IN the system often receive the blame for what went wrong with the system. In truth, the system AS DESIGNED was at fault. The organization and its management and leadership are responsible for the design of the system. Thus, the organization is accountable for the performance.

Since the 2003 power outage, the US Congress has passed legislation (US Energy Policy Act of 2005) that has resulted in assignment of NERC as the standards-based Electric Reliability Organization (ERO), which now has the authority to enforce compliance with standards among certain electric utilities, including FirstElectric Corporation. These standards and NERC’s performance is overseen by Federal Electric Reliability Commission (FERC). (19)

|

« 2011.8.10 NHKニュースウォッチ9 「離れ離れの友達と確かめ合った“絆”」 女の子たちの気持ちが画面から伝わってきました。 | Main | モーニングバード2011.8.10 「特集震災5か月空から見た被災地 明暗分けた町」 - すばらしいリポートでした。でも「明暗分けた町」ではありませんでした。「明暗が分かれた町」です。「明暗分けた堤防の高さ/海底地形」です。 »

TBS ひるおび!」カテゴリの記事

マジック」カテゴリの記事

原子力村」カテゴリの記事

地震」カテゴリの記事

長いものに巻かれる報道?それとも官産学の広報機関?」カテゴリの記事