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オランダ自転車優遇政策について その1(+ちょっと付けたし)

オランダが90年代からの自転車優遇政策で自転車が使われているとききましたが、実際はどうなのか、ちょっと調べてみました。


日本では、自転車通勤は自主的なもので、政府などの行政が税を軽減してまですることにはなっていません。それでも日本は世界的な自転車大国ですよね。


オランダでは、自転車奨励制度がなくなったら、自転車通勤が減ってしまう恐れがあるのでしょうか。

オランダで通勤時の税を軽減してまで自転車を奨励することは何なのでしょうか


まず、その手がかりとして日本語の情報、JETROの2005年5月のレポートがあります。「ユーロトレンド 2005.5 1 Report 8」でタイトルは「企業への優遇税制による自転車通勤奨励政策(オランダ)」です。

これで概略の知識をつけて、ちゃまはオランダ語の情報を探ってみました。オランダ情報をご紹介する前に、いくつか、JETRO2005年時点の情報と違いがありました。

一番の違いが、先のレポートには「通勤15km以上で優遇される」と紹介してあるのですが、実際は15km以下が審査なしに適用されて、15km以上は、逆に、自転車通勤が本当に可能かどうかを確かめられるらしいということです。この法律には数回、変更がされているということですが、15km以上が15km以下になることは考えられないので、これはJETROレポートが勘違いして、反対に書いてしまったのではないかなと思います。

後日追加:あとシマノの情報もありました(ヨーロッパ自転車ライフ-オランダの自転車通勤奨励策、ドイツの自転車旅行 シマノ・サイクル開発センター) 。こちらも、不思議です。 「対象となる社員は1日15km以上の距離を年間勤務日数の半分以上を自転車通勤することが条件となっている。」とJETROと同じに書いてあるのですが、その数行後に「オランダにおいて使われた移動手段だが、2001年の数値によると自転車は26%、自動車(運転者は32%、同乗者は16%)モペッドは1%、徒歩は2%、電車は2%、バスは3%、残り18%はオートバイ等別の手段であった。今後自転車利用が増加する可能性は大いにある。 全ての移動の80%は15km以下であり、自動車による移動の多くは自転車でも可能であるからだ。 」 と書いてあります。(太字はちゃま) 後半部は「15km以下なら自動車じゃなくて自転車でも可能でしょう」っていおうとしていますよね?

あと東京ガスの社員さんも引用しています。自転車生活のススメ


そのほかには、選べる自転車の種類で、これはほとんどすべての自転車が選べるということです。「Gazelle、Batavus、Sparta、Giant、Kogaなどの有名ブランドを選ぶこともできますし、また、小さいけれども素敵なブランドであなただけのカスタム自転車を選んでもかまいません。」と現在はなっているようです。でもこれも、2005年以前には変更されていたらしいです。

日本語の情報としては先のものしかないようなので、特に15kmのところはこの話を他の人にする際には要注意ですね。派遣交換留学生としてオランダで過ごしたという智羽(Sawa)さんのブログ、2007年11月03日の「Sawaのオランダ 自転車通勤優遇政策の国」では、先のJETRO情報をご覧になって、この「15km以上」を、フォント大きく装飾して強調されていて、かなり驚かれています。(ところで、Sawaさんコメントで「雨の多いオランダ」だそうです。やはり『オランダは国土が自転車に適している』と手放しでいえるものでは決してないですよね。)


さて、調べたところ、法律としては、その大きな枠組みのものが
Fiets Van De Zaak フィーツ・ヴァン・デ・ザーク
と呼ばれるもので1995年9月施行のようです。
(先のJETROではフィエツ・ファン・デ・ザークとドイツ語読み?で紹介されているものです。呼び方Fiets

このFiets Van De Zaak フィーツ・ヴァン・デ・ザーク は、会社が会社が税得点を得られる通勤自転車奨励策です。この枠組を実施する組織が
Nationale Fiets Projecten (全国自転車実行組織)
です。これはこれを使うかどうかは会社(正確には雇用主です。会社という法人だけではなく、雇用主)が決定して雇用主が税得点を得られるという、「雇用主に主導してもらおうとしている通勤自転車奨励実施策」の実行組織です。

そのほかにオランダの自転車奨励策に、Fietsbon フィーツボンと
Trappers トラペルスがあります。

Fietsbon フィーツボンは自転車クーポン券です。これは個人でも直接購入できるようです(ウェブサイトからネットショッピングもできるようです)。贈り物にもいいようです。雇用主には「報奨として使っては・・」と勧められています。Trappers トラペルスはオランダ語でペダルの意味で、これはいわゆるポイントプログラムです。距離に応じてポイントになるものです。距離でたまるから航空機ならマイルエージです。これは自転車通勤の通勤距離に応じてポイントがためられ、冬使用にはボーナスポイントも付くというものです。何がもらえるのかはまた後で。

いずれも、雇用主を中心に組み立てられた政策です。義務ではないので参加するかしないかは雇用主しだい。でも、税控除という税特典がいちばんの動機です。場合によっては雇用主の支払う税(会社形態であれば法人税)がまったく非課税となることもあるということです。しかも、自転車通勤の従業員は欠勤が少ないという調査会社のデータを前面に出してプロモーションしています。そして、自動車通勤者のための駐車場も少なくなるといっています。日本なら都会ではそんなスペースはじめから用意しないから自動車通勤など認めていない会社が多いところでしょうけれど。

  • どんな組織でも(大きくても小さくても)、フィーツ・ヴァン・デ・ザークプロジェクトで企業自転車計画に参加できる。
  • 利用の組み合わせ 従業員にとっておおよそ3つの税特典が得られます。
  • 自転車ブランドは従業員が自由に選べる。
  • 3通りの参加方法があり、実際に2つを組み合わせるのがよく使われている。

従業員は税込定価749ユーロ以下の好みの自転車を使えるというもの。そして3年に1度、新車にできるということです。自転車は貸与するのか譲渡するのかは雇用主の選択肢。細かい点がいろいろありますがそれは後でご紹介するとして、税込定価749ユーロ以上の価格の自転車も従業員が差額を支払えば使えるというのもあります。上記JETROではこれは使っている人がいないようですが、最近オランダでも高価な電動自転車が普及してきたので、NFPでも電動自転車に触れながらこれをしょうかいしているところをみると、この制度を使っている人たちはすでに多数いるのではないかと思います。

参加はオフィス以外への通勤や、休んだ日を除いて、つまり、実質オフィスに通った日数の半数以上を自転車通勤するというものです。

通勤経路の全工程を自転車通勤でなくともよくて、自宅から最寄の列車の駅まででもいいのです。

これなら、日本でもできますね。っていうか、ほぼ毎日やっているという人がかなりの数いらっしゃることでしょう。エコ政策になぜ含まれないのでしょうか。

一方、自転車大国といわれるオランダで、こういう奨励策が必要とされていることを考えないといけないのではないでしょうか。ただ単に、平地だから、自転車をみんながつかうなら、こんな政策をするまでもないことですよね。やっぱり、不断の努力があるからこその自転車大国なのではないでしょうか。

この話つづきます。

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