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米国ユーザー購入記 いままでよくわからなかった子供用バイクトレーラーを調べて

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『いままでよくわからなかった子供用バイクトレーラーを調べて』というタイトルで、デイブ・ロスさんが書いたトレーラー(自転車子供載せリヤカー)購入記。ワシントンのレッドモンドというところに住んでいるデイブさん。レッドモンドといえば世界の大金持ちビルゲイツのマイクロソフトの地。デイブさんはこの地でコンピューター関連コンサルタントをしています。業界ではそれなりに名の売れた方のようで執筆した本は日本語訳されてもいます。内容はコンピューター関連の方らしいかなりつっこんだ詳細なリサーチです。そして本を執筆される方なのでまとめ方もプロ。しかし、そんな人でも一度は間違った道を選んでしまったという話です。

デイブさん、詳細な検討を重ねてバーリーデライトを購入しました。ところが、使ってみたら使えない!買ったお店のREIにその話を伝えると、全額返金しますとの話で、最終的にチャリオットクーガーにしたデイブさん。バーリーの不満を解消するできのよさに大満足。一度使って懲りているだけに喜びもひとしおという感じです。

デイブさんの購入時期は2003年。アメリカでもヨーロッパでも賞賛されているバーリーですが、2006年に身売りしていることから考えて、どうやらこの2003年ごろには、実際は開発が停滞期にはいっていたのじゃないかなと推測いたします。2008年現在のモデルで比較すると以下にデイブさんがあげている不満な点が解消されているように思えますから。逆にチャリオットはこの時期にかなりスパートをかけていたのでしょうね。サスペンションなど、デイブさん自身、最初は、『冗談じゃないよ、そんなもの自動車じゃないんだから、笑っちゃうね、なんのためにあるの?はっはっはっ(ちゃま:誇張)』みたいな感じでばかにしたらしいですが、使ってみてびっくり、『こりァ便利』と、一変してしまっています。サスペンションはドイツではベーバーが1992年当時から出していたようですが、チャリオットもそれらをどんどん取り入れて世界的に見ても最先端に出て行こうとして、そしてやり遂げたのでしょうね。いまや子供を乗せるトレーラー(自転車子供載せリヤカー)にサスペンションは必須とまでいわれる時代になっています。(ということで、サスペンションの付いたお安いリヤカーを探す人を狙って、廉価なものがでています。でも廉価なリヤカーでは、逆に振動を増幅してしまうものがあるそうです。「払った分だけ価値が手に入る」という基本原則があります。でも、一方で、最高額のものが最悪だったというテスト結果もありますドイツ2003年5月。よくよく知識を得てから買い物をしましょう。)

ここでの教訓は、アメリカでさえ情報入手が難しい自転車子供載せリヤカーは

いくら調べてもはじめてのものは勘所がわからないため使ってみないとわからないことがある。

というところでしょうか。

しかし、それだけじゃなく、この話を読んでもう一点思ったことですが、この話ではバーリーが切り捨てられていますが、でも現在のバーリーのスペックを見る限りはデイブさんの不満な点を解消しているように見えます。デイブさんも話の最後に「バーリーは競合製品と肩を並べるために製品を見直すかしないと別の誰かがもっといい自転車子供載せリヤカーで参入してくるだろう。」と呼びかけていて、バーリーも会社を売ったことで資金を得、新オーナーの「自転車子供載せリヤカーだけやろう」という決断で、投資対効果を高め、製品を進化させてきているように見えます。ですからデイブさんの話のバーリーは2003年時点のバーリーなんだなと読むことで現在を必ずしも反映していません。ネットの話は過去の話だということです。どのくらいの過去なのかを把握することが大切です。けれど歴史を把握するのは現在を把握するために大切ですからね。その上で、バーリーとチャリオットだけじゃなく、他のモデルを選択する人であっても、

常に最新情報を得る努力をする

というところも大切です。

しかしデイブさんもネットでは情報が得られなかったといいます。これはコンサルタントですから得ようとする情報量も質もその程度はかなり高く、また深かったのではと思えます。そこまでいかなくともある程度の情報がありますが、やはり日本語の情報は少ないです。また日本にいると、自転車子供載せリヤカーが入手できれば満足、あまり機能を高望みできないというところも正直あります。しかも試乗できるどころか、購入後の返品が可能なアメリカの販売制度がうらやましくもあります。(そういえばうちも正確にいえば返品しての2台目ですが。(詳細こちら)) 同じアメリカの会社のトレックでも、『注文のキャンセルはないですよね』という念押しされて注文するのが日本ですからまったく商習慣が違います。これがアメリカなら注文のキャンセル云々とかいう次元を販売側がいうという売り手優位の高飛車な世界ではなく、商品を使った後での返品で消費者側からfull refund要求がだせる消費者優位の消費者にやさしい世界なのですね。

そんな世の中の違いを頭にいれつつ、それでもアメリカの商品購入時の一つの考え方を聞かせてもらえる、ためになるお話です。

以下はご参考までに拙訳です。読んでいただいてからあちらを見ていただいてもいいかもしれません。

総論

ネットでの検索や掲示板、実際持っている人とも話をし、さらにいくつか試乗してみて、いろいろと調査を重ね、どの自転車子供載せリヤカーにすべきか最終的に私が下した結論は一回では済まなかった。最初はバーリーデライト。しかし何度か乗ってみて満足できず返却。次いでチャリオットのクーガー。妻と子どもと私はこれに大満足。ある友人もこれを購入。同じく満足。

調査

2003年4月に自転車子供載せリヤカーの調査を開始。これは自転車でひっぱるカートのようなもの。道具や買い物などを運ぶのに使っている人もいるし、子供を乗せて引っ張っている人もいる。私が興味を持っているのは後者。それでこれについてもっとよく知ることに着手。春になって、夏には17ヶ月になる子を自転車で連れ出したいと思った。それでグーグル検索からはじめ、他の検索もいろいろと。childとbikeとtrailerで検索。ところが、あまり検索にひっかからないことにまずびっくり。次に、グーグルの『グループ』で探した。ここでもそれほど情報が得られなかったのにさらにびっくり。それでもなんとか数社をリストできた。

(ちゃま:当時のトレックはChariotの製作だけどデイブさんがそう書いてないのはなぜでしょう。知らなかったからかな。それともどうでもよかったからかな。)

発見

見つけられたものは探そうとしていた答えじゃなかった。期待していたのは『人気ある自転車子供載せリヤカーを比較しているウェブサイト』。表で比較しているようなものを探していた。が、残念ながらそんなものはなかった。比較しているところはあったにはあったが、たんなる宣伝だった。そういうところには、次のような宣伝文句が載っている。

  • "Anti-Dive Seat" アンチダイブシート 飛込みしないシート
  • "Recessed Helmet Pocket" レセスト・ヘルメット・ポケット くぼまったヘルメットポケット
  • "Ultra-versatile CTS Ready Chassis" 超多用途CTS対応シャシ
  • などなど

こういった機能名称の列挙は別途きちんと説明がなければ意味があるものとはまったく思えない。字句どおりに読んだだけではその実際に意味するところを知る方法がない。「レセスト・ヘルメット・ポケット」は最初に読んだとき『ポーチやポケットの類でヘルメットを使わないときにしまう場所』だと思った。たとえば、アイスクリームを買いにいこうと停車した時に脱いだ子供のヘルメットを置いておく場所だ。でもそうじゃなかった。自転車子供載せリヤカーに乗せているところを見たら、シート背もたれの上側部分のことだとやっとわかった。子どもがヘルメットをかぶって座っても頭をまっすぐにしていられるように、シートにあたるヘルメット後部の深さ分だけシートが窪んでいる(レセス=くぼみ)。ヘルメットの出っ張る分だけ、このくぼみが吸収してくれて、頭が前のめりにならずにすむというものだった。

ほかの機能用語もそれを理解するまでにかなりの時間と手間がかかった。"anti-dive seat"などまだ理解し切れていないものもある。それを装備した自転車子供載せリヤカーを購入しているのに!・・・だ。

2007年に掲載されました
コンシューマーリポート (http://www.consumerreports.org/) でも比較がないか探したが見つからなかった。Epinion (http://www.epinions.com/) は役には立ったが、いままで調べた中で出会わなかったレビューコメントだったいう意味でである。そのコメントがどんな立場から発せられているのか、つまり、自転車子供載せリヤカーメーカーの人なのか、実際にその自転車子供載せリヤカーを使っていてコメントしているのか、などについては書いてなかった。 結局、ネットでは有効な情報があまり得られなかった。しかも、ネット情報での信頼度というものは計りようがない。

安全性

妻にとっては安全かどうかが最大の関心事で、彼女はどんなものを使うにしても安全なものであることを確認してからにしたいとのことだった。

必須機能

  • ロールオーバーヒッチ: 自転車が転倒しても自転車子供載せリヤカーが倒れないようなヒッチ(連結器)となっていること  注意:当初私はこの項目はばかげていると思っていた。私は30年以上自転車に乗っているが自転車で転倒したのはダートトレイル走行中の下り坂で一度あったきりだったから。(もちろん息子を引っ張ってこんなことをするつもりは毛頭ない・・) しかし、私が思っている以上にこれはよくあることだということを知って思い直した。ひとつ例をあげると、初めて自転車子供載せリヤカーで出かけしようと用意している最中(さなか)、強風がふいて私の自転車が倒れてしまうということがあった。
  • 5点式安全ベルト(ハーネス)
  • ロールバー:自転車子供載せリヤカー自体が倒れた時にはロールバーが側面を守ってくれる。
  • ホイールベース(ちゃま注:ここでは左右にある車輪の間隔でトレッドのこと)が広いこと:転倒しにくくなる
  • 被視認性(Visibilityビジビリティ=他から認識しやすいこと=目立つということ):反射素材を生地にあらかじめ縫いこんだ素材を使ったモデルもある
  • 旗:多くのモデルには旗が標準でついてくる。(ついていないものでもつけられるように差込のためのループがある) これは自動車ドライバーに注意をひきつけるのに有効。SUV、トラック、ピックアップ車など大型車のドライバーは高い座席のためこれは特に重要。自転車の漕ぎ手は目に入ってもそれがひっぱている低い自転車子供載せリヤカーまで見えないことがある。

キッズヘルス・フォー・ペアレンツ(The KidsHealth for Parents)のウェブサイトの自転車子供載せリヤカー記事(http://kidshealth.org/parent/nutrition_fit/fitness/bike_safety.html)はよんでおいて損はない。

安全基準は「ASTM(米国材料試験協会」が規定したF-1975-99バイクトレーラースタンダード(自転車トレーラー基準 : http://www.bhsi.org/astmdocs/trailer.htm)で規定されている。1975は年ではない。19は下部組織F.19の1999スタンダードのこと。75は何の意味かわからない。改訂版がF-1975-00となる予定で00というのは2000年に草稿が作られたという意味。詳しくはBicycle Helmet Safety Institute: http://www.bhsi.org/astmdocs/trailer.htm

どんな自転車子供載せリヤカーを選ぶにしてもASTM基準に合致(またはそれ以上)であるものであることを確認する。

どの自転車子供載せリヤカーが一番安全か?

バーリーのウェブサイトではデライトの安全について
「バーリーデライトは世界でもっとも安全で耐久性ある2人載せの自転車子供載せリヤカーと認められています」
とある。

この言い分の裏付けはネットでは見つけることができなかった。ニュースグループでは逸話のような形での話があった。しかし、匿名で、話の流れからは単にその人が安全だといっていると思えるものだった。誰もがどうしてそうなのかについては触れていない。バーリーデライトがもっとも安全であるとみんなが感じているのはバーリーのウェブサイトがそういっているからではないのかとしか私は思えない。

決断

最終的に、うちでは以下の機能のものにすることとした。

  • 子供2人を乗せられること(2人目も予定しているので)
  • 風雨対策が簡単にできるようになっているか
  • ベビーカーに簡単に変えられるか(その反対も)
  • 転倒時の安全性として
    • ロールバーを装備し転倒時に側面がつぶれない
    • 連結器は自転車の転倒時でも自転車子供載せリヤカーは転倒しないもの
    • 転倒時に子供の頭が地面について折れ曲がらないように、頭上空間が十分あることは必須
  • 軽いこと
  • 自動車の運転手からも気づきやすく、発見しやすいこと

地元のREIの店舗でバーリーデライトとチャリオットクーガーを見てみた。デライトにはハンドルバーと前輪(いずれも自転車子供載せリヤカーをジョガーとして使うときに必要なもの)が付属せず。付属ではなくウォーク’ン’ストローラーキットというオプションの購入となる。バーリーのウェブサイトを見るとこのキットがデライトに付属しているように思える記述になっている。

最終的にバーリーデライトを購入することに決定。

購入

ネットと実際の店などさまざまな店舗を比べて、デライトはほぼ400ドルだということを理解。税抜きでさらに20ドル安い値段でネットで買うことができることもわかった。しかし送料がかかる。そこで一度たずねたREIに自動車で出かけ、そこでの購入となった。組合員だからこうすると年末に少しは配当が戻ってくることになる。

費用はかなりのものとなった。
バーリーデライト:400ドル
ウォークンローラーキット90ドル
税:8.8% ワシントン州レッドモンド 43ドル
計 533ドル

eBay(イーベイ)で何台かデライトが出品されていたがこれより200~300ドルは安い。しかし妻と私は痛みをこらえて新品購入をよしとした。そうすればいい形のままのものを手に入れられることが保証されるはず。(しかも、結果的に)保証の観点からもこれは正しい判断だった。"Limited Lifetime Warranty"『限定生涯保証』とは、「生涯保証が譲渡によって権利がなくなる」ということだからだ。(ちゃま:「購入者であれば生涯保証」)

自転車子供載せリヤカーは大きな箱に入ってやってきた。しかし大きさから想像するよりも軽いし持ち運びもかなり簡単。(もち手になる抜き打ち穴が箱にあけてある) うちのホンダシビックセダンのトランクにぴったり収まった。

組立

組み立てる前は一見して簡単そうな組立だろうと思った。手順書は実際の組立よりも難しそうに書いてある。それは図が理解しづらいことにあるんじゃないか。その解説図はほんとうにその部分だけの図で、読み手はまず「自転車子供載せリヤカーのどこにこれがあるのか」と、戸惑ってしまう。しかし組立自体はかなりわかりやすい。私は10分で組立し走れるようになった。工具はフィリップス・スクリュードライバー(プラスドライバー)を反射板4箇所の取り付けで使っただけ。

ロールバー・ピン(コターピン):
ロールバーはコターピンで固定されている。ロールバーはキャノピー生地を押し上げることで、生地の張りによる外形デザインを形作る役割もしている。

ロールバー・コターピンの場所:
キャノピーを捲り上げればピンがある場所を確認できる。

ロールバーはプラスチックハウジングで固定されている。そしてピン(コターピン)の取付でこのハウジングが固定される。キャノピーが装着されたときにはコターピンが生地を押し返す。ピンがキャノピー生地を突き破るのは時間の問題と思える。これで見た目も安っぽそうに見えてしまう。あまりよく考えられているとはいえない。これは2通りのイラスト解説で図示されている。それぞれのやり方でピンを装着しようとしてみたがいずれにしても問題があった。右側のイラスト図解でのやり方はキャノピー生地への力があまり係らないように思える。

デライトを組み上げてしまえば次はウォークンローラーキットの装着だ。このキットはものすごく安っぽく見える。90ドルかかるとは思えない。フォームパッドがついたアルミのハンドルバーと、前輪、および駐車ブレーキ。デライト本体とは違って、組立に工具が必要。7/16インチトルクレンチと一般的な7/16レンチ、そしてフィリップススクリュードライバーだ。ボロ布もあったほうがいい。前輪取付時に使うグリースがたれてしまってあわてないように。

前輪を取付棒につけるのには時間がかかった。難しいことはないが、とにかく時間がかかる。ねじを一つはずしてバイクマウントメカニズムをはずす。車輪部品(ホイールユニット)をつけて、バイクマウントメカニズムをとりつける。新しいねじをメカニズムに通し、安全ストラップの一方の端を前輪前方のボルトにつないで、車輪部品のボルト2つを締める。おかしいのは、安全ストラップがマニュアル指示どうりではボルト末端につけられないこと。ボルトと部品との間に十分な間隔がない。しょうがないので、車輪部品の頭とお尻で挟み込むようにしてボルトをそこに通した。これで大丈夫だと思う。これをやっている間じゅう、赤いグリースがにじみ出続けていて気になるが、大問題というほどじゃない。

次はハンドルバーの取り付け。マニュアルではフレーム後方の下部フレームの15インチ程のところのハンドルバーホルダーに装着となっている。キャノピー生地に直にホルダーを装着することになっている。これは好ましくない。そのため私は生地がないところを見つけて別の場所につけた。これでうまくいったように思えた。ホルダーは定位置にあり、ハンドルバーが装着でき、さらにコターピンで固定できた。この後、ハンドルバーに遊びが多いことに気がついた。ジョガーのハンドルバーとしてはゆるすぎる。これにはがっかりだった。

最後はブレーキ。これは金属片が組み合わされジョイントがピボット動作する。3つのねじで自転車子供載せリヤカー下部に固定する。しかしだ。あらかじめフレームに3つの穴があけられているのだが、この自転車子供載せリヤカー生地が3つの穴のうちの一つを覆い隠してしまう。マニュアルではドライバーか熱こて(!)を使って生地に穴を開けろと指示している。バーリーの連中がまじめに言ってるとわかり、笑えなくなった。(ちゃま:著者からはコメントされていませんが、チャリオットにも同じブレーキ仕様がありました。その情報は最終判断のところからリンクしています。)

これはまったく想像していなかったこと。しかもこんなかなり単純な器具で500ドル以上も払ったのにだ。製品価格を考えれば、生地にドライバーで穴をこじ開けるというような解決方法以上のものを期待したいところだ。この製品が(少なくとも)数年前には開発済みだったとしても出荷時に生地に穴を開けておくような設計変更はできなかったのだろうか。(ちゃま:たぶん個別で装着時に穴のずれができてしまうからじゃないかな。生地のおおきさのちがいがあることは結構よくあることだから)

バーリーデライトトレーラーに関する失望の数々まとめ

  • ゆるゆるのハンドルバー:両側それぞれコターピン一本だけで自転車子供載せリヤカーに固定されているため、遊びが大きい。落ちないように固定されているだけではなく、それがガタついていることがイラつく元凶。そしてこれが安っぽさ感につながっている。
  • ロールバーのコターピンがキャノピー生地を押してしまう:これは何度も使っているうちにこすれ切れる原因となることはまったく想定内の話。コターピンの写真を参照。
  • パーキングブレーキの組立の際に「生地に穴をあけ」なければならない
  • パーキングブレーキの動作がタイヤに金属バーを押し込むことで実現されていること(*)
    パーキングブレーキをかけていないとき ブレーキは大きな金属片でタイヤから離れている
    パーキングブレーキをかけているとき ブレーキはタイヤを押している
  • 後輪車軸がないこと。あるのは、車輪それぞれに2個の接続部があって、これがスライドしてフレームとの接続を保つ。

(*ちゃま:著者からはコメントされていませんが、チャリオットにも同じブレーキ仕様がありました。その情報は最終判断のところからリンクしています。)

テスト:自転車につないでの走行

最初の走りでは娘はこの自転車子供載せリヤカーを気に入ったが、気に入らない部分もあった。走り出してまず最初の問題はヘルメット。自転車子供載せリヤカーの衝撃がヘルメットに伝わってくることだった。17ヶ月になる娘だが、年齢平均より少し小さい。シートにすわりベルトを締めてヘルメットをかぶると、ヘルメットがへこみ部分までちょっととどかない。これじゃこの機能の意味がない。結果、シートバックがヘルメットを押しだし、首が下を向いて、視界が下を向いてしまう。

同じ初回の外出で娘が前かがみになってしまうこともわかった。シートに座っていると、ベルトサポートが効かず前かがみになる。リアミラーで走行中確認していると、娘は体をゆっくりと側面まですべらせて45度くらいまで倒していた。(ちゃま:この月齢だとチャイルドシートが必要なんだろう。それを売り手も説明しない時代だったんだ。立った数年前のことだけどね。)

テスト:ジョギング

最後にバーリーをジョギングにつかってみた。どんな風に(他のジョガーストローラー以上に)うまく走ってくれるのかワクワクしながらことに望んだ。わかったのは、これはやっぱり自転車子供載せリヤカーだ、ということ。90ドルもの(ハンドルバー、前輪、パーキングブレーキという)アクセサリーをつければ、これはジョガーストローラーになると宣伝されているわけなのにだ。

その走行は快適だった。車輪はスムーズに動き、操作も動きもいい。しかし、イラつくことがいくつかあった。

走行ブレーキがない:うちは丘陵地帯にあるので走行時のブレーキがほしいと思う。ジョギングストローラーにはほとんどのものにそういうブレーキがあり、マウンテンバイクや10段変速自転車にはよく見られるブレーキと同等のものを。こういったブレーキは簡単に手が届くところに設けられているのが基本。手を握ればケーブルが引っ張られてブレーキキャリパーが作動する。バーリーにはこれがない。公平な視点でいえば、ブレーキがジョギングストローラーのアクセサリーになっているのが現実的なのだろうか。アクセサリーを買わなければ付いてこないわけだから。

ともかくも私自身には走行ブレーキがないのは痛かった。バーリーの約25ポンドの重さとうちの娘の体重25ポンドあわせて50ポンドを下り坂を目の前にしながらコントロールしないといけないわけだから。ブレーキがないということは自分の体重を後ろにかけて自転車子供載せリヤカーの速度を落とすしかない。


天井に窓がない:キャビン天井に窓がなく、ジョギング中に子供の様子をうかがうことができない。ジョギングをはじめて20分後、また別の問題がわかってしまった。バーリーには天井に窓がない。これは私が中をうかがうための窓だ。この窓がないと娘が眠っているのか、遊んでいるのか、なにしているのかわからない。すでにもっているジョガーストローラーで役に立ってる機能なのに、バーリーにこれがないのにはがっかり。

ハンドルバーが短すぎ:バーリーでジョギングしていると、腕を伸ばしている自分に気がついた。できる限り自転車子供載せリヤカーが前のほうにいくようにしていた。そうしないと、足が自転車子供載せリヤカーにあたってしまうからだった。

ポケット不足:まあ、これは重箱の隅の話だが、自転車子供載せリヤカー背後にポケットがほしい。実は、バーリーにはシートの後ろに大量のものがいれられる収納部がある。大人2人分のヘルメットのほかにもまだまだたくさんのものを入れることができる。ところが、自転車子供載せリヤカーの背中の部分にはポケットがない。鍵、携帯、音楽プレーヤー、水、などなど、すべて自転車子供載せリヤカーのなかにいれないといけない。ここが前後に2分割されていればもうちょっとはいいのかもしれないが、それもないから、小物だとでこぼこを走っているうちに収納部の前の方に滑っていってしまう。イラつくというかばかげているというか、ともかく小物に関しては自分で賢い収納法を見つけないといけない。

前が簡単に上がってしまう:自転車子供載せリヤカーは自転車で牽引するように設計されている。これをジョガーストローラーとしてつかうということは、たぶん、後から付け足したものだろう。それがわかっていても、不満があるのは、ストローラーの重量配分が後輪側にあるので、ジョギング中、ハンドルバーに手を置くと前輪があがってしまう。ここまではそれほど問題じゃない。このあと車輪が地面に着くとき、眠っている娘がショックで目を覚ましてしまう。前方転倒の恐れはないと思うが。ハンドルバーにストラップがついていれば手首がこれを防止できる。

返品
このバーリーを購入したREIの店舗に電話を入れ、購入品に満足しなかったことを伝えた。驚いたことに、店まで持ってきてくれるのなら全額返金するという。ということでそうすることにした。その日のうちに自転車で向かった。REIでは別になんら理由をきくこともなく愛想よく引き取ってくれた。これはとても好印象だった。そうしてクレジットカードへの返金処理をしてくれた。

決断その2

チャリオットクーガーを購入することにした。REIの店舗で試してみて我が家にとってのメリットを挙げてみると

* しっかりしたハンドルバー:バーリーデライトとちがってクーガーには最初からハンドルバーがついている。デライトはジョギングオプションを購入した場合となる。クーガーのハンドルバーはバーリーのように緩んでいない。ハンドルバーにほどんど遊びがない。

* 簡易着脱ポップオンホイール:クーガーの車輪は組立が超簡単だ。車輪はそれぞれが金属車軸のようなシャフトがでている。自転車子供載せリヤカー下部の車軸にそのシャフトを『カチャ』っと音がするまで差し込めばセット完了。とりはずしは車輪中央のゴムキャップを押すだけで車軸から外れる。注記:バーリーデライトも同じように簡単な組立ではある。

* 自転車子供載せリヤカーの折りたたみ:クーガーの折りたたみは簡単。上記のように車輪をはずしレバーを反対に倒せば自転車子供載せリヤカー全体がたたまれる。これはバーリーよりもかなり簡単。

* 天井窓:バーリーデライトとちがってチャリオットクーガーには天井窓がある。これがあるとジョギング中に娘を確認するのが簡単だ。ばかな話のように思うかもしれないが、自分にとっては娘が眠っているのかおきているのかを知ることは大事なことなのだ。

* 調節できるサスペンション:笑うことなかれ、チャリオットクーガーには調節できるサスペンションが装備されている。実は最初私はそれはばかげていると思ったのだが、使ってみたら、これは推奨、太鼓判だと断言できる。子供の体重に合わせてサスペンション調節ができる。自転車子供載せリヤカーで平坦でない場所を走る際にはこれは子供にとってとてもスムーズな走りを提供してくれる。子供2人を自転車子供載せリヤカーに乗せるなら左右のサスペンションをそれぞれの体重にあわせて別々に調節できる。すばらしい。

購入その2

バーリーデライトをREIに返品した後、妻と私はチャリオットの自転車子供載せリヤカーにした。バーリーを返品する前チャリオットクーガーを買うことに決めていた。ワシントンレッドモンドのREIには在庫がなく、店頭展示モデルを買わせたがった。これは断った。組みあがったバーリーデライトを買うのを断ったのと同じ理由だ。こだわり症と思うかもしれないが、わが子を乗せる自転車子供載せリヤカーを他人に組み立ててもらうほど私は他人を信用していない。

最終分析

最終的にチャリオットクーガーの購入に至ったわけだが、これは大変気に入っている。バーリーと比べてみると雲泥の差ほどの違いがある。2モデルの品質の差は月とすっぽん。バーリーの機能は荒削りの金属片をタイヤにかませるパーキングブレーキなどかなり手抜き。バーリーのように注目を集めている会社がかなり悲しい製品を出している。(ちゃま注:チャリオットにも同じタイプのブレーキがあります。こちら

チャリオットクーガーは2座席あり、うちには子供1人なので2倍のスペース。うちでは、いつかもう1人生まれるまで娘と娘の友達を公園まで連れて行くことにした。何度も娘と友達を連れて行ったが、とても楽しんでいるようだ。3歳と2歳半の2人にはヘルメットをかぶっても十分なスペースだ。2人のかぶったヘルメットがぶつかり合っているのをみると結構おかしい。

クーガーの独立懸架サスペンションの設定は簡単。当初はこんなものマーケティングギミックだとばかにしていたが、使ってみて、でこぼこ道を通っているときも子供が眠りつづけていることに、この機能のすごさをやっと理解した。2段階調節機能が本当に必要なものなのかはまだきちんと理解していないが、調節できるということ自体は役に立っている。

チャリオットは見栄えから細部に至るまで気に入っている。どの部品も既成の部品を単に組み合わせたのとはまったく反対の、実によく練られた設計と思える。チャリオットに乗り換えて本当によかった。使いだして2年になるが、どこかが壊れたり、部品が磨り減ったりということもない。まだスムーズに走ってくれるし組立収納もすばやくでき、ぐらつくこともない。私がしたことといえば冬の間仕舞い込んだあとなどときどきタイヤに空気をいれることだけだ。

クーガー購入価格は全部ひっくるめてバーリーとほぼ同額。(バーリーはオプション追加で)機能的にも同等。チャリオットには前述した収納ラックやハンドブレーキといったよくできた追加アタッチメントがある。ハイキングやクロスカントリースキーのためのアタッチメントまで用意されている。

私にとって唯一不満は収納部がないこと。バックポーチにはスナック、ファーストエイドキット、鍵、携帯電話、薄手のジャケットなどがいれられる。上部に取り付けられる金属ラックを買おうかと思っている。下り坂を走るときのためにハンドブレーキを買おうとも思っている。

2003年に購入。この時点でチャリオットは見つけることができたなかでベストな製品だった。バーリーは競合製品と肩を並べるために製品を見直すかしないと別の誰かがもっといい自転車子供載せリヤカーで参入してくるだろう。わたしはチャリオットで満足しているからそれまで待てないが。

自転車子供載せリヤカーは持ち帰りできる地元の店で探すことをお勧めする。ターゲットのような店でも(インステップのような)ローエンドのブランドを2~3取り扱っているがこれは見ておいて損はない。我が家のあるシアトルではREIがバーリーとチャリオットを取り扱っていて、子供を連れて行けば試乗できる。ともかく返品可能な店で一台購入し2、3度しか使わないかもしれないが乗ってみることをお勧めする。

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