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Cannondale キャノンデール 
それは子供載せ自転車リヤカーから始まりました
今は会社ではなくブランド

ドレル:索引
- ドレル情報全リンク

Dorelcyclingsportsgroup
1970年夏ジョー・モンゴメリーさん(Joe Montgomery)とピーター・マイヤーズさん(Pete Myers)がCannondaleとして活動開始。
1971年 会社設立:Cannondale Corporation ジョー・モンゴメリーさんが6人で会社をはじめる。自転車リヤカーBuggerも販売。1983年自転車販売開始。
2003.1.27 キャノンデール チャプター11申請
2003.3.21 投資会社ペガサスが買収。新会社Cannondale Bicycle Corporation設立しここに前会社の資産を引き継ぐ。投資会社傘下とは、ポートフォリオとして一定の利益をあげる役割を持つか、または再建後高値売却が目指されるという位置づけ。
2008年 ドレルが買収。新会社キャノンデールスポーツグループ(略称CSG)が設立され、その傘下に置かれた。社長は当初パシフィックサイクル社長をしていたジェフ・フレーナーさん(Jeff Frehner)。CSGはドレル社傘下にパシフィックサイクル買収時に作られた「ドレルの自転車事業部門」ドレル・レクリエーショナル/レジャー社(ドレルR/L社)傘下にパシフィックサイクルと並列して置かれる。3週間で社長が辞めてドレルR/L社長が兼任。
2009年4月 独立会社ではなくブランド化が明確に。キャノンデールスポーツグループがサイクリングスポーツグループ(略称CSGは同じ)に社名変更。CSG社長は前キャノンデールヨーロッパ社長、直前はCSG International社長だったジェフ・マクゲインさん(これ以前の3月からCSG社長でした)。キャノンデール社は会社登記はあっても会社の実態はなくなり、その名前CannonndaleはドレルR/L社の1ブランドです。"Cannondale Corporation"という表記があったとすれば、推測ですが、それはCSGという会社のDoing Business AS(dba)=通称として登記されているか、別に"Cannondale Corporation"という会社が新しく登記されているかですけれど、実態はありませんから、前者の方が普通です。Cannonndaleブランドを扱うのはCSG社内の事業部門的位置づけのチーム。チームリーダーは、『キャノンデール担当ゼネラルマネージャー=事業部長的位置づけ』の人。

「キャノンデールという名前の会社がドレル傘下の一つの会社というのではありません。ブランド維持のための登記上のものです。会社は自転車事業ではCSGとPSGという事業部門(事業会社)です。キャノンデールとはその中の1ブランド(事業区分)です。現在はCSGだけが扱っています。将来にわたってPSGが扱わないとも限りません。SchwinnやMongooseはCSGの自転車にもPSGの自転車にも使われています。日本のキャノンデールジャパンはCSGの一部です。キャノンデールという会社の一部ではありません。」

2008年買収後の組織構造 (推測)

Dorel Industries (持株会社)
Dorel Home Furnishings
(組立家具事業&持株会社)
Ameriwood Industries
Altra Furniture
Dorel Home Products
Cosco Home & Office
Dorel Asia
Dorel Juvenile
(育児用品事業&持株会社)
Dorel Juvenile Group, Inc.
Safty1st
Dorel Distribution Canada
Dorel Brazil
Dorel Aust ralia
Dorel Europe
Dorel France SA
Dorel Italia SpA
Dorel Portugal S.A.
Dorel Hispania S.A.
Dorel Hispania S.A.
Dorel Juvenile Switzerland S.A.
Dorel Belgium
Maxi Miliaan BV
Dorel Germany GMBH
Dorel (U.K.) Limited
Maxi-Cosi、Quinnyなど
Dorel Recreational/Leasure
(レジャー関連事業&持株会社)
販売経路別組織体制
Cannondale Sports Group (CSG) 新設
IBDチャネル(自転車専売店流通網)担当
Cannondale Bicycle
(買収された会社)
GTブランドはパシフィックサイクルからこちら側に。GTはすでに会社ではなく1ブランド。
Pacific Cycle
量販店/スポーツ用品チェーン担当
Schwinn/Mongoose/Dyno/PowerLiteなどの自転車ブランドや自転車リヤカーとジョギング用ベビーカーのInStepを取り扱う会社。
CSGとパシフィックサイクルはドレルR/L傘下の事業会社。ブランド管理はドレルR/Lが掌握。キャノンデールはこの時点ではまだ会社でしたけれど、この構成をみれば、すでにブランド的位置づけです。

「新型二次電池「SCiBTM」がキャノンデールスポーツグループの電動自転車に採用」と東芝がプレスリリースをだしたのはこの組織体制のときでした。(2008年9月24日)
でも、この自転車は「東芝の新型二次電池SCiB、Schwinnの電動自転車Tailwindに採用」engadget日本版 (2008.9.26)なので、すでに、SchwinnがCSG側に移っているように見えます。でも、製品によって、CSGかPSGどっちの場合もあるようです。これで、ブランドはドレルR/Lがもっているということがわかります。

2009年4月時点の組織構造 (推測)

Dorel Industries (持株会社)
Dorel Home Furnishings
(組立家具事業&持株会社)
たぶんほぼ同上
Dorel Juvenile
(育児用品事業&持株会社)
ちょっとちがったと思うけどほぼ同上
Dorel Recreational/Leasure
(レジャー関連事業&持株会社)
CSG/PSGの2事業会社は商品別ではなく販売経路別。商品、ブランドは、その体制下で会社とは切り離されてダイナミックに使われる。プロダクトアウトではなくマーケットイン的事業会社構成。Cannondale, Schwinn, GT, Mongoose, IronHorse, SUGOI, Pacific, Dyno, RoadMaster, PowerLite and InSTEP brand 他 
コネチカット州ベセル
Cycling Sports Group名称変更 (略称同じCSG)
IBDチャネル(自転車専売店流通網)担当
ブランド
Cannondale
GT
(Iron Horse)
Schwinn/Mongoose
それぞれ事業部門⇒それぞれに事業部長/ゼネラルマネージャーが専任なので、事業部門化
ミネソタ州マジソン
Pacific Cycle Group (PCG)
量販店/スポーツ用品チェーン担当
Dyno/PowerLiteなどの量販向け自転車ブランドや自転車リヤカーとジョギング用ベビーカーのInStep、それから買収した米国2位の自転車アクセサリー会社PTI、シュウインモータースクーター(Schwinn Motor Sports division)を取り扱う会社。
カナダバンクーバー
Apparel Footwear Group (AFG)
SugoiとCSG/PSGブランドの服と靴
コネチカット州ベセルの旧キャノンデール本社が現CSG本社。ドレルR/L全体で全世界5ヵ所にセンター(COE)拠点を設けた企画開発体制を発表。でも自転車製造は外注です。たとえば、愛地雅工業(アイデアル)、たとえば、美利達と明安(AIM)
Schwinn/MongooseブランドはCSGとされていますが、Schwinn/Mongooseブランドでも量販向けの商品はパシフィックサイクルが企画し流通させています。だから、「Schwinn/MongooseブランドはCSG側に移りました」という発表は、ブランドイメージ戦略といえるでしょう。たとえば、Schwinnの3輪ベビーカーや自転車リヤカーはマジソンのPSG(パシフィックサイクル)のドレル買収前から担当しているInStep/Schwinn量販チームが企画・外注委託・流通まで全工程を担当しています。

もうすこし詳しくは⇒索引:ドレル Dorel Industriesの「組織図」で・・・

キャノンデールは、ドレルインダストリーが買収。2010年現在、ドレル傘下の自転車部門ドレルレクリエーショナルレジャー社(Dorel R/L社)のサイクリングスポーツグループ社(CSG社)のブランドの一つで会社組織的なキャノンデールはすでに存在しません。会社登記上はありますが、たぶん、登記上のもの。世界中でブランドとして使用される買収された元企業は同じような位置づけにあるものが多いようです。Dorel R/L社傘下では、専売店向けの会社がCSG。CSGでは他に、GTとシュウインSchwinnとマングースMongooseをブランドとして扱います。Dorel R/L社傘下の会社は他に量販店向けのパシフィックサイクルグループ(PSG)と、Sugoiアパレルをベースとしたアパレルフットウェアグループ(AFG)があります。シュウインSchwinnやマングースMongooseは量販店やウェアもあり、帰属ブランドはCSGでも実際の商品としてはPSGやAFGが扱う商品につけられるラベルとして使用されることもあります。キャノンデールとGTはいまのところそういうことはないようですが、それはドレルのポリシーがそうしているだけで、キャノンデールという会社やGTという会社はすでにないのでそれぞれが独自に考えているわけではありません。すべての商品戦略はドレルとして考えられたものです。

CSGの研究開発担当バイスプレジデント、クリス・ペックさん(Chris Peck)は、「大まかに言えば、わたしたちの目標は世界一の自転車ブランドになることといえます。これを、商品の観点、あるいは先進的観点ということで言い換えれば、業界トップの商品を発表し続けていきたいということです。わたしたちは多額の投資をおこなっています。ペーター・デンク(Peter Denk)の雇用、Simonなど電子化プロジェクトへの資金投入、ここ数ヶ月間のインダストリアルデザインチームの拡大など、こういったことすべてが、
既存ブランドのシュウイン、GT、マングースに新たに加えるブランドとしての)
「キャノンデール」ブランドの構築に向かっているのです。
(all those steps are really focused on developing Cannondale as a brand in addition to Schwinn, GT and Mongoose)」 (CSG発表2009年10月20日)

ペーター・デンクさんは、CSGの専属技術担当役員(full-time director of technology)で、ドイツのフライブルクのデンクエンジニアリングで1995年から2007年までスコット(Scott)の開発をすべて請け負っていた人です。CR1やAddictが代表作。それ以前はホットチリ(Hot Chilli)、さらにその前は学業(ドイツの大学の機械工学部)のインターンで選んだ先の台湾のパシフィックサイクルズ(太平洋自行車:PSGとはまったくの別会社で台湾地元企業)で開発主担当に抜擢。(ドイツのデンクエンジニアリング / 学生から台湾のパシフィックサイクルズとホットチリ / 折りたたみ自転車で日本でもニッチな人気があるパシフィックサイクルズ企業紹介に創業者以外に名前の書かれている唯一の人物) デンクエンジニアリングという会社は続けながらも、デンクエンジニアリングのメンバー全員(4人)がCSGのfull-time employee(正社員)になったので、実質、デンクエンジニアリングがCSG専属になったようなものです。

デンクさんが手がけた最初のキャノンデール、Flash(フラッシュ)。まだCSG参加発表の前です。ペーターデンクさん自身がレポートしているキャノンデール試乗会ビデオ  2009年7月10日

CSGは、ドレルの自転車事業で自転車専売店(IBD)販売チャネル担当。それまでのパシフィックサイクルは量販店販売チャネル担当。そのためCannondale、GT、Schwinn、Mongoose、Iron HorseがCSGの保有ブランドに。CSG本社はキャノンデール本社と同じ場所に置かれ、実質、キャノンデールの本社機構がCSGに置き換わりました。キャノンデールの本社の場所でCannondale、GT、Schwinn、Mongoose、Iron Horseマークの専売店向け自転車が企画されるということになりました。

キャノンデールは2003年に倒産し、投資会社に売却されていました(下の方で・・・)。それをドレル社が買収したのが2008年。

キャノンデール創業者ジョー・モンゴメリさんのその後はわかりませんが、息子さんでキャノンデールでマーケティングを担当していたスコット・モンゴメリさんは2005年からスイス本社スコットスポーツグループのアメリカ部門スコットUSAの自転車事業のトップとなって、アメリカでのスコット自転車拡販に成功しています。(スコット・モンゴメリさんは2010年末にスコットUSAを離職して、今度は自転車をメディアや政府へ啓蒙(自転車がこんなに役に立つという売り込み)するイベント"PressCamp"その都市交通版"Urban PressCamp"や自転車販売会社への販売方法コンサルイベント"DealerCamp"などをおこなう”イベント”会社"Lifeboat Events, LLC(2009年2月6日カリフォルニアに設立)"の主要株主兼会長になりました。余裕でお金持ちのようです。) 自転車サプライヤーの協会でも中心メンバーの一人です。(2009年9月のインタビュー / BPSA バイシクルリーダーシップコンファレンス 2010

だから、創業家のキャノンデールの関係した自転車にあこがれるなら、2003年以降のキャノンデール自転車に乗るのではなくて、2005年から2010年までは、スコットUSAのアメリカ販売の自転車に乗るなら、スコット・モンゴメリさんの手掛けた自転車に乗れることになります。そして、2011年以降は自転車そのものではないのですけれども、"PressCamp"、"Urban PressCamp"、"DealerCamp"などで、その考え方の一端に触れられるということになります。

ブランドの『精神』を追及するということなら、実際には人間を追いかけることになると思うのです。
創業時のことだけ書いてあって、その後の変遷が人間味をもって語られていない、そんな神話となったブランド物語は、マーケティングの道具だと思うのです。

それでは・・・・

以下は、まだ、創業家時代のキャノンデールが製作販売していた子供載せ自転車リヤカーについてです。

キャノンデールは子供載せ自転車リヤカーからはじまったのです・・・・・・・

Canonndale_nederlands
オランダで使用中のバガーIV
1990年から
Cannondale_bugger
カバーをかぶったバガー


アメリカ合衆国コネチカット

Cannondale Bicycle Corporationは2003年からの会社で、破産後投資会社ペガサス傘下となってから新たに設立されたものです。4年で再建されて200ミリオンダラーの現金と交換で投資会社としてはめでたく売却。

Mschwartzdorelboughtcannondale
キャノンデール買収時のドレル、マーチンシュワルツさん(genesbmx.com
2008年に”カナダに本社を置くアメリカ企業”のドレル傘下になりました。再建を果たした社長(マット・マネリー氏)はドレル傘下で引き続きCOOです。新CEOは同じドレル傘下となった時点からパシフィックサイクルのCEOを務めたJeff Frehner氏が、横滑りで就任しました。(シュウィンのウェアに身を包んで走るJeff

(2008年7月末にマット・マネリー氏がキャノンデールCEOを辞して会社を離れるとご本人の発表があったとのことです(2009年9月から1996年創業の店頭(OTC)健康医薬品会社Prestige Brands Holdings Inc. とPrestige Brands, Inc.のCEO。米国オリンピック委員会のCMO[最高マーケティング役員]も引き続き兼任中businessweek)。あれ?キャノンデールバイシクルコーポレーションのCEOはドレル傘下となった2月以降もマットさんがCEOだったのでした。キャノンデールバイシクルコーポレーションの親会社にあたる会社としてキャノンデール・スポーツ・グループをドレルが創設していて、そのCEOがジェフさん(Jeff Frehner)で、そのCOOがマットさんだったようです。CEOはマットさんのあとジェフさん(Jeff Frehner)が兼任するとのことらしいです。ドレル>キャノンデールスポーツグループ>キャノンデールバイシクルコーポレーションという関係です。キャノンデールバイシクルコーポレーションはペガサスの時からでそれ以前はキャノンデールコーポレーションでした。)

ということで、ドレル傘下となったキャノンデールでは、言葉に注意しないといけなくなりました。キャノンデールスポーツグループとキャノンデールバイシクルコーポレーションがあるからです。いままでのキャノンデールはキャノンデールバイシクルコーポレーションであるはずなのですが、ドレルからは「キャノンデール」というブランド名として言われるだけです。会社という位置づけで使われることはありません。もっとも子会社の場合、ジャーナリズムでもdepartmentやdivision「部門」として取り扱われますから日本語での法人格かどうかにはこだわりません。連結決算でもありますし。日本の大会社がカンパニー制としているのとは逆の意味ですが、アメリカ的には同じです。そしてキャノンデールスポーツグループが会社部門として取り扱われます。こちらはCSGとだけ表記されることが多くなっています。ドレルでさえも。ということでドレルではCSGと書けば会社、キャノンデールと書けばブランドをあらわすようになっているようです。そして重要なのはCSGとは、キャノンデールだけでなく、GT、シュウイン、マングースを取り扱う会社部門だということです。だからこそキャノンデールスポーツグループと呼ばずにCSGというということだと思います。

人事面ですが、CSGのCEOになって3週間ですぐにジェフさん(Jeff Frehner)が辞めてしまったそうです。理由が、いままでパシフィックサイクルのあるマジソンから離れることができないため、キャノンデールのある場所にいけないということです。それならキャノンデール社長になる前に断ると思うのですが、不思議ですね、裏がありそうです(⇒裏かどうかわかりませんけれどPlanet Bike社長をすでに経てGraber rackの権利を買って始まった2009年11月Saris Cycling Group副社長兼商品開発担当だそうです ジェフさん(Jeff Frehner)はQBP社員からスタートしたとも)。ということで、CSGのCEO(グローバルCEO)は現在、元パシフィックサイクルCFOが2008年12月になって就任しました。この人は2000年に酪農システムの会社から来た人です。12月までCEO不在は(CEOでない)社長としてドレルのレジャー部門CEOがついていました。この人は、今後も(CEOの下の)社長職にとどまるらしいです。ドレルCEO>レジャー部門CEO>CSG/CEOですから面白い関係です。しかも、このレジャー部門CEOも2008年4月にドレルに来たばかりで、生粋の日用品の分野のマーケティングスペシャリストです。キャノンデール的にはちょっとという感じがします。詳しくはドレルの方で

2009年4月からサイクリング・スポーツ・グループと名称変更、略称CSGは変わりません。シュウイン、GT、マングース関連部門はキャノンデールのコネチカット州ベセルに移転となりました。社長さんは、前キャノンデールヨーロッパ社長のジェフ・マクゲインさん。別のジェフさんです。キャノンデールの自社フレーム生産は終了し、アジアへの外注生産に完全移転も決定しました。キャノンデール流がシュウイン、GT、マングースに注入されるというよりもシュウイン、GT、マングースのドレル&パシフィックサイクルの流儀がキャノンデールに注入される気がします(CSG台湾オフィス / Dorel/CSG組織図(推測)



始まり

『最初のアルミ自転車はキャノンデール』といわれることがありますが・・・
Grupalley1stalubike
最初のアルミ自転車は1890年代にパリでG. Rupalleyがつくった自転車。

美しい実物の写真もある掲示板(ドイツ語)Alubike
米国amazonでも9.99ドルでポスターレプリカの販売してます


ジョー・モンゴメリーさんが6人ではじめた会社、キャノンデール。1971年のこと。自転車リヤカー(トレーラー)を製作販売。自転車好きの両親がまだ自転車に乗れない子供を連れ出すための道具としてこれが大当たりして、キャノンデールは会社として軌道にのったということです。(ジョー・モンゴメリーさんがサメの海で一夜を過ごしたからキャノンデールができた話は創立以前から1997年まで - キャノンデールの半生)

会社名はコネチカットの駅キャノンデールから名づけたが、まだ自転車を作るまでには至らなかった。モンゴメリーは資金がそれほどいらない自転車関連商品の製作からはじめた。対企業向けとしてバッグやウェアを作りLLビーンのカタログなどでも販売した。これでさらなる資本強化ができた。パートタイムで働いていた従業員6人とともに子供を載せる自転車リヤカーを開発し発表した。名前はバガー。これでキャノンデールは初めて100万ドルを売り上げた。小さな子をもつ自転車好きの両親に人気となった。まだ一人では自転車に乗れない子供を連れて自転車を楽しめるからだった。キャノンデールの半生 創業以前から1997年まで
ピクルス工場のロフトで始まったキャノンデール
Headshok(コネチカット州ウィルトンのキャノンデール駅のそばの公衆電話から電話回線の申し込みしたピーターマイヤーズさんが「(電話帳に)なんて載せますか?」と聞かれて、電話ボックスから旧駅舎が目に入り、「キャノンデールはどうかな?・・・」ということで社名が決まったということです。「最初の工房は(駅舎ではなく近所の)ピクルス工場のロフト」だったとありますCannondale facts ⇒ ドレル/サイクリングスポーツグループになってなくなってしまいました ⇒ MONBATの自転車の歴史に当時のコピーがありました!)。「キャノンデール駅舎内」というのは違うのでしょうね>日経トレンディに情報を載せた「キャノンデール銀座」さん  ニューバージョンのウェブサイトではピクルス工場は一番先頭に太い文字で書いてあります。ここです。FEEL IT.下のHISTORYを見ないと見れません。ここでは2007年の版にはあった創業メンバーからのコメントとしての記述はなくなり名前もなくなり人間くささがなくなりました。そして由緒ある歴史として刻まれ始めました。「モノ」(自転車本体)も変わりつつあったのですが、「語り」もいままでは自分たちの話として書かれていたものが、だんだんと神話として語られるようになります。一般にブランドから人間くささがなくなり昇華された物語となるあたりからマーケティング族主導の創作活動が始まっています。)
バガーの写真がたくさんあります。By sirob10 - flicker。特に、この底部の画像はなかなか見られません。
Cannondale bugger4 Cannondale Bugger
キャノンデールバガー

世界最初の自転車で引くトレーラーとキャノンデールがいうBuggerバガー。キャノンデールが自転車をつくって販売したのは1983年になってからでそれまでは自転車アクセサリーメーカーでした(1983年キャノンデールカタログ)。ローリングバックパック(rolling backpak)とも一般には言われたようです。フレームつきのバックパックを引いているような感じですね。

Cannondalefactorytour200526Cannondale_1973_patent
1971年申請で1973年に認可されたキャノンデールの特許の申請図(左⇒詳細は自転車リヤカー技術の変遷-1973年へ)。米国特許番号3829125。特許の発明者名はRonald N. Davisさん。登録申請者Assignee: Cannondale Corporationとなっています。右の写真はキャノンデール工場内に展示されていたバガー(どこかの掲示板から:ファクトリーツアー(工場見学)の際のショット)

Cannondale Bugger キャノンデールバガー

世界で最初に売りに出されたとキャノンデールが宣伝しているBuggerは、I、II、III、IVとあったようです。Iが1971年、IIは不明ですが、IIIが1982年頃、IVが1990年頃。IVはそれまでと違ってプラスチック成型です。はじめは荷物用からはじまったようですが、その後、IIかIIIで、子供を乗せるのことを主要用途として販売されるようになったということです。たぶん子供を乗せるためのシート(右写真)を標準としたためそうなったのでしょう。はずせばいままで通りの荷物用です(もちろんはずさずとも荷物は載せられますけど)。どれも、大型で、45度前傾して、子供は2人が後ろを向いて座ります。シートベルト付き。自転車にはシートポストに接続。車輪は20インチ。ABSプラスチック製。シートはパッド付き。タイヤもアクスルも鉄で重かったといわれています。でも、結構皆さん使っていたようです。キャノンデールがこれが売れたおかげで自転車をつくれるようになったんですから、かなりの数が世の中に出たはずです。ヨーロッパでも使われていたようですから日本で使っていた人がいてもおかしくないですね。連結はシートポスト接続で、これだと自転車が倒れたら自転車子供載せリヤカーが倒れるんじゃないかと思っていましたが、そうではないとのことです。自転車が倒れても自転車子供載せリヤカーは立っているという話が実際のユーザーコメントとして多数あります。また付属する雨よけカバーも効果的に使えるとのことでした。バーリーとこれとを購入時に比較して後ろ向きに子供がのるこちらのほうが安全だと考える人もいました。もちろんご当人も「これは自分の個人的な意見だが」と断ってのことです。また子供だけしか乗せられないように見えるのですが、子供に加えて買い物した荷物もかなりのせられるという話でした。また、この自転車子供載せリヤカーの荷重はすべて自転車子供載せリヤカーの車輪にかかるようになっていることもメリットだったとのことです。

Cannondale_bugger

カバーをかぶっているキャノンデールバガー(上)。

スイスの卸業者VitelliフィテリがキャノンデールのBuggerバガーにインスパイアされてつくったといっている自社製作リヤカーBuggyバギーの写真(下)。フィテリはキャノンデールバガーを長年取り扱っていてバガーがなくなった現在でもオプション供給はもちろんつづいています。同じインスパイアでもエイベックスとは心が違うようです。
Vitelli

キャノンデールの自転車自体が90年代のヨーロッパで受けがよかったようです。バガーもたくさんあるのはその証なのでしょう。キャノンデールのバガーとフィテリのバギーの見分け方は、反射板(リフレクター)のつき方で、乗車面の縁(ふち)の下方に斜め上を向いてついているのがバガー。桶(おけ)の後方部分に2個やや下方向きについているのがバギーです。どこかの安全性のサイトで、悪いつけ方の例としてバガーがやり玉にあげられていました。反射板の意味がないとのことだったのですが、斜め上を向いていて、しかもカバーをつけると隠れてしまいますね。バギーはカバーがあっても大丈夫ですけれど、方向は今度もまっすぐ後ろというわけには行かなかったようです。可動式にすればいいのでしょうけどコストがかかりますね。



バガーには同型がたくさんあります。、キャノンデールのバガーの同時期に異なる会社から名前の違うたくさんの同型が販売されたようです。(同型リスト

キャノンデール同型:
Kiddie KartキディカートカナダのNorco社後ろ向きのりTot Tote トット トートVitelli フィテリ

フィテリは自身がコピーだと言っていますから素性がわかっていますがそのほかは情報がなく、どうしてその名前で販売されているのかはわかりません。

このうち、キディカートは米国特許のドキュメントに参考ブローシャーとして名前があげられていることで1994年ごろには会社があったことが確認できました。ノーコは有名なのですが、バガーのコピーに関しては情報がなくコピーなのかOEMなのかわかりません。トットトートは画像だけの情報です。

デンマークの離島ボルンホルムにキャノンデールユーザーがいらっしゃいました。ボルンホルムって、クリスティアニアバイクスが造られている島です。2006年のシュピーゲル誌のキンダーアンヘンガー記事の写真も同型です。ボルンホルムもシュピーゲルのもリフレクターは下にはついていないのでフィテリではなく、キャノンデールバガーそのものだと思います。キャノンデールがヨーロッパに会社を置いてボルボとのチームなどでプロモーションをかけていたため、ヨーロッパでキャノンデールの自転車そのものが90年代には広く人気だったようで、バガーも多く使われていたようです。

自転車ツーキニストのための掲示板アーカイブの2001年4月20日のものに「サドル支柱取り付けで後ろ向きに子供を乗せていた情報」が。このキャノンデールのBuggerバガーでしょうか。他にもキャノンデールジャパンが自転車子供載せリヤカーを販売していた話もどこかに乗っていましたので、キャノンデールジャパンから購入した人も少なからずいらっしゃることと思います。


Cannondale Stowaway (同型リスト
Cannondale Stowaway
米国バイシクリング誌 1993年4月号 購入ガイドにStowawayの評価が掲載されていました。

日本でも使っている方がいらっしゃいます。
上々家族

Cannondale_canada

Remorque à vélo double pour enfants de marque Cannondale
Cannondale_stowaway2

Cannondale_stowaway_blue

Cannondaleremorquepourvelobelgie
ベルギーで乗られていたもの。中を見るとシート部分はどうなっているのでしょう

1992年にはCannondale Stowawayが登場しています。これは、アルミフレームにポリエチレンシェルをかぶせたもので現在の自転車子供載せリヤカー風になりました。前向きに座ります。ロールケージはアルミで、折りたたみ式。5点式シートベルト、車輪20インチ ゴムのブッシュがショックアブソーバー、車輪とヒッチはクイックレリーズ方式、 ナイロンキャノピーには空気循環のためにメッシュ付きで、視界も良好 プラスチックの雨よけ付き Cannondale_stowaway3 安全ベルトは4点式() シート後部はジッパー式ふた 計100ポンド(45キロ)まで2人の子供を輸送 重量 22ポンド 定価390ドル

図は、1993年7月申請、1994年10月取得の「自転車後方で牽引する用途の自転車子供載せリヤカー」という特許からです。




http://www.kycyclist.org/mar1997/0021.html (1997年3月24日)での利用者からの中古販売希望がありました。
「1992年に390ドルで購入したStowawayを180ドルで売ります」というものです。


Cannondale Stowaway child trailer:

  • forward facing trailer with polyethylene shell supported by aluminum frame
  • aluminum roll cage
  • collapsible for easy storage and transportation
  • five-point belt system for each kid
  • 20-inch wheels with rubber bushing cushions for shock absoprtion
  • quick-release wheels and hitch
  • attached to bike at left rear drop-out with a boom hitch
  • high-visibility nylon canopy with mesh for ventilation
  • plastic rain cover included
  • rear zippered compartment for extra storage behind seat
  • can carry two kids up to a total of 100 lb.
  • total weight: 22 lb.
Asking: $180 (Original $390)

(キャノンデールのリヤカーの)元祖で後ろ向きの"Bugger" ではありません。現行のカブース(Caboose )の前のものです。
This is NOT the original, rear-facing "Bugger" trailer. It's the predecessor of the currently-available Caboose trailer (see http://www.cannondale.com/html/products/accessories/caboose.html).

1992年に購入。1シーズンだけ使用。子供たちがタンデムの後ろに乗れるようになったため。このすばらしいリヤカーの新しい使い手を求めます。
Purchased in 1992. Used for one season. Our kids are graduating to the back
of our tandems. Need to find good home for this excellent trailer.

カブースという名前ではキャノンデールでは"Cannondale Caboose Rack Trunk" とか "Cannondale Caboose Rack Trunk Bag"というようなものもあったようですから、何かを運ぶものにつけられた名前とも思えます。でも、このバッグorトランクはsunrisecyclery.comでのコメントで20年前とあります。リヤカーがCabooseの仲間になったのは、かなり後になってからということなのでしょう。

ところで、カブースというのは、アメリカで貨物列車の最後尾につけられる車掌室のようなものらしいですけれど、こちらなどみると長距離を乗ることもあってなのでしょうか、モーターホームのように、かなりすてきなおうちです。





1997年には、Cannondale Caboose trailer カブース トレーラーとなりました。
Canondalecaboose

日本のユーザー:伊原さんのホームページの「走った所」の新宿~神宮外苑~皇居前~夢の島~若洲~船橋(2002/09/22)で牽引車もおそろいで写真に収まっています。

そして、いつなのかわかりませんが、いまはもう自転車子供載せリヤカー販売はしていません。2003年の最初の破産時で終了したのでしょうか。


このキャノンデールも2008年2月にドレルの傘下となったということです。




いくつかメモ

2003.1.27 キャノンデール チャプター11
2003.3.21 モータースポーツ事業は2月でクローズ
2003.3.21 キャノンデール売却
2003.7.16 ジョン・ドーアJohn Doerr COO
2003.10.3 スコット・モンゴメリ(Marketing)、ダン・アロウェイ(Sales)、レン・コネックニー(Product)が解雇。スコット後任マーケティング担当マット・マネリー(Matt Mannelly)<のちのCEO>
2003.10.20 ペガサス主導の工場効率化
2004.5.24 スコット・モンゴメリがスコットUSA米国再参入でスコットUSA社長
2005.11.15 マット・マネリーCEO就任




Bicycle Retailer (allbusiness) 2003.1.27

1月28日に破産法チャプター11を申請、再編を行う予定。計画では破産裁判所の承認により実施予定。計画の一部として、キャノンデール担保権者のペガサスパートナーズが自転車事業およびオートバイ事業の全資産を買収。これには知的財産権、生産施設、在庫、子会社(日本、オーストラリア、オランダ)が含まれる。キャノンデールはペガサスから昨年夏に2500万ドルを借り入れていた。

しかし、キャノンデールとペガサスは、事業(自転車およびオートバイ)の買い手を捜し続ける予定。

ペガサスの買収は破産法363項に従い、裁判所承認を受ける予定。買収はまさに“stalking horse”隠れ馬。他社はより高値での落札が要求される。

現時点まで、ペガサスの計画では自転車事業を現経営陣により行うとしている。キャノンデールの経営陣の多くは残ると見られている。



allbusiness 2003.3.21 モータースポーツ事業は2月でクローズ





bikemag 2003.3.21

昨日、キャノンデールバイシクルカンパニーがオークションにかけられペガサスパートナーズII(Pegasus Partners II, L.P. )の合弁によって落とされた。ペガサスとは、覚えているでしょう、キャノンデールの第一担保権者( largest, secured creditor)で1月にも資金を入れていた会社で、この売買で“stalking horse”隠れ馬ビッダーだった。キャノンデールの担当者は楽観的に、この会社はこの数週間中のうちに破産法チャプター11申請により立ち直る予定と語った。売買は裁判所の承認を受けなければならないが、多くが、これで決定と思っている。この時点で多くの人には3つの疑問が浮かぶだろう。
1. いくらで売れたのか
2. 新オーナーはオートバイ部門を続けるのか
3. キャノンデールは米国生産を続けるのか

ペガサスがいくら払ったか。これはまだなぞ。

モータースポーツ部門の未来は明らか。キャノンデールはプレスリリースでペガサスは自転車とモータースポーツと2つの部門を買ったが、ペガサスはモータースポーツ部門の操業は行わない予定と明確に書いている。

キャノンデールは国内での生産を残すのか?答えは現時点では明確ではないが、プレスリリース内での創業者ジョーモンゴメリに触れた一文で、アメリカの溶接工に少しは希望のきらめきを提供したいと書いている。「キャノンデールの3つの目標を実現する大きなステップだ。チャプター11申請を速やかに行い、自転車部門の資源を強化し、コネチカットとペンシルバニアに仕事を残す。」

現時点で、キャノンデールはダン・アロウェイ(販売&欧州担当副社長)とスコット・モンゴメリ(マーケティング担当副社長)が見ている。会社が破綻から生き返ることに2人は自信を持っている。スコット・モンゴメリは「自転車事業に専心することができてうれしい。ペガサスをパートナーとする将来にすばらしい期待をもっている。2003年の製品を毎日生産し出荷している。2004年ラインは新しいイノベーション(前向きの変化)で準備中だ。」と話す。

ペガサスの共同事業者(パートナー)であるデビッド・ウリ(David Uri)は、彼の会社の新規買収を支援したことに声を寄せた。「キャノンデールは世界の名だたるプレミアム自転車ブランドです。現在終了させたモータースポーツ事業が破綻させていたが自転車部門は収益性がある上、明らかにブランドの強みがある。私たちの仕事としては現在キャノンデールがキャノンデールたる最善のことに集中できるようにすることです。専門小売市場に向けて軽量、高性能な自転車を設計、製造、マーケティングすることです。」



allbusiness
ベルスポーツのジョン・ドーアがキャノンデールCOO。
ドーアはベルスポーツでサプライチェーン管理担当役員で需要予測、生産計画、購買、納入業者管理、輸入管理、顧客サービスを統括し受注即納率を86%から99%にした。ドーアは生産、事業、サプライチェーン管理で15年のキャリアを持つ。

デビッド・ウリ(David Uri)氏は、「ジョンがチームに来てくれてとてもうれしい。私たちのアメリカの自転車工場はキャノンデールとキャノンデール販売店にとって、一番の強みだ。ジョンが加わってくれて、さらに国内での自転車生産の強みを強化していきたい。」と語っています。

2003年から2007年のペガサス/キャノンデールチームでは、国内生産を維持することがキャノンデールの一番の強みだということで操業をつづけていたということがわかります。



allbusiness 2003.10.3

スコット・モンゴメリ、ダン・アロウェイ、レン・コネックニーが解雇。
スコット・モンゴメリ(Scott Montgomery)は創業者ジョー・モンゴメリの息子で、15年間キャノンデールで働いていた。マーケティング担当副社長。後任はマット・マネリー(Matt Mannelly )でマネリーの前職は米国オリンピック委員会のCMO、チーフマーケティングオフィサー。ナイキ役員。ゲータレードマーケティング役員。

セールス担当副社長のアロウェイ後任には、キャノンデールに長くいるデビッド・マンチェスター(David Manchester)
外注&製品担当副社長はコネックニーに変わり、スティーブ・メッツ(Steve Metz)。メッツもキャノンデールに長期に自転車製品マネージャーを努めている。

そのほか
ジーン・ベンソン(Jean Benson) 人事担当副社長
リック・ヒンソン(Rick Hinson) 資材担当役員
president of operationsだったジョン・ドーア(John Doerr)がCOO(最高執行役員)も兼務


デビッド・ウリ(David Uri)さん<キャノンデール役員で親会社ペガサスキャピタルアドバイザーズ(Pegasus Capital Advisors)のパートナーの一人でキャノンデール担当>いわく、『この変更は、キャノンデールが、より消費者志向で市場志向の会社になることに気がついてもらうため』といっていました。

モンゴメリさん、アロウェイさんはコメントをしていません。



allbusiness 2003.10.20 ドーアさんの手がけた『4ヶ月間の製造コンサルティングプロジェクト』について:海外自転車メーカーとの競争に負けないようにするため、親会社ペガサスキャピタルアドバイザーズがコンサルティング会社シナジェティックスインストレーションズを5月に雇った。コンサルティングの結果、工場の効率化のため工場労働者52名を解雇。不要となった仕事には溶接工(welders)、塗装工(painters)、研磨工(sanders)、組立工(assemblers)など。他に製造サポート業務、流通サポート業務。



スコット ミーツ スコット bikebiz 2004.5.24

バイクビズの先週火曜日の記事で、スコットUSAが米国自転車市場に再参入すると書いた。米国産業界の主要人物はこの動きに注目している。みんなが認めていることの一つに、この再参入がスコット・モンゴメリを使って行われることが注目を集めている。元キャノンデールのボスであるため、その信頼感とコネクションの多さ(そして、多くの制限を潜り抜ける技ももちろん)もっている。

スコットUSAは1958年にエド・スコット(Ed Scott)が創業した。スキー用ポールとゴーグルのブランドだったが1986年にMTBに参入。ツールドフランスでグレッグ・レモンがエアロポジションハンドルバーで勝利。トライアスリートに愛され、UCI(Union Cycliste internationale) からは嫌がられた。

スコット欧州本社は1978年創業、1980年半ばにスコットUSAはスイスに本拠を移した。

スコットスポーツグループはいまだスイスを本社とし、傘下には欧州と米国子会社を保有。現在の米国会社はアイダホ州サンバレー(Sun Valley, Idaho)にあるが、現在新オフィスを1958年の創業の地コロラド州ボルダーに建築中。スコットUSAのCEOはトム・ステンダール(Tom Stendahl)

米国子会社は10年前に自転車に参入。

ある米国自転車産業界人の話によれば、欧州と違って、米国スコットUSAは常に他の魅力的な米国ブランドの後塵を拝し、いまだ街のIBDの気持ちがつかめていない。スキーが盛んな地区にある自転車レンタル店にだけは評判を得ている。

米国メーカーにいる又別の人の話では、スコットUSAの再参入はウェルカムだとのこと。「現在、トレックがトップで、それに近づくものがまったくないという大きな穴が開いた状況。スコットは製品と価格帯が広くとり揃えられていて、しかも長いこと積極的マーケティングでこれらをアピールしている。製品供給もいい。」

「キャノンデールの強みは常にそのマーケティングにある。スコット・モンゴメリがその大きな力となっていた。」

米国自転車業界コンサルタントのジェイ・タウンリーはスコットが再参入することに驚いている。「最初スコットが米国自転車市場再参入と聞いて、欧州市場で比較的成功しているスコットがどうして?と思ったよ。」

「トム・ステンダールは彼がコロラド州ボルダーでスコットスポーツグループ時代の米国市場を知っている。ここ6-7年の統合と集中の時代については経験がない。私は、彼はこの業界のサプライ会社との関係では平均以上だと認めている。ということは、この2004年に米国自転車市場に再参入してくるということには、彼自身が確かな戦略上の理由をもってのことだろうと(今私は)見ている。」

では、なぜいまなのか

米国のスペシャルティ自転車小売網はブランドが増えすぎている。しかも、トップブランド販売は、BPSA(Bicycle Product Suppliers Association)報告によれば、2003年の自転車販売小売店で、台数で18%、金額で12%の下落。一方、流通は台数6%、金額5%の下落。

このギャップは3点。2003年は2002年比で全販売台数11.5%、全金額13.7%。
K2、マーリン、KHS、Fuji、ロッキーマウンテン、ジェイミスといった第2、第3レベルの自転車ブランドが、第1レベルブランドから市場を奪った。2003年には自転車販売店の375店舗が事業終了したため、前年よりも少なくなった店舗数での販売だった。

この状況はトップレベル自転車ブランドサプライヤーに明らかに問題があることを表している。これがたぶんスコットが戦略的な機会として見ていることだろうと思う。

私が販売店と話しをした限りでは、スコット・モンゴメリがその職を離れたときに、関係者は、彼を尊敬していて、たくさんの販売店が彼を好意的に見ていたという。

「彼が業界にスコットの社長としてすぐに戻ってきてくれたことはたぶん好意的に迎えられることだろう。スコットがスコット・モンゴメリを雇ったことはとても賢く、また健全な戦略的な動きだと思える。」

モンゴメリのスコットUSA就任は正式には4月1日からだった。それまでは解雇時保証パッケージの一部としてキャノンデールが課した競業避止義務制限約款(restrictive covenants)で縛られていたため。



allbusiness 2005.11.15

キャノンデールブランドの社長、マット・マネリーさん(Matt Mannelly )がキャノンデールCEOに任命された。前任は2003年からマーケティング担当副社長(上の記事)。
今月頭に会社を離れたpresident of operationsのジョン・ドーアさん(John Doerr)の任務も兼務と見られる。

ドーアさんはベル・スポーツのサプライチェーンマネージメント担当副社長だった。キャノンデールでは、シナジェティックス・インストレーションズ・ワールドワイドの行った『4ヶ月間の製造コンサルティングプロジェクト』や『ペンシルバニア州ベッドフォード工場の効率化』を担当した。


スイスの会社でヨーロッパで手広く自転車関連卸をしているフィテリ社のカタログにはまだキャノンデールバガーの部品が掲載されています。"Bugger V"とあります。Vまであったということでしょう。 Vitellibuggerv

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