ポップアップルーフ

後付?

ポップアップルーフを後付したい!という人がそれなりにいるみたいだ。

ここにある後付けポップアップルーフはロータス フレンディAFTハイルーフ化キット と、そのすぐ下、アネックス ファンカーゴポップくらい、どちらも2001年


あまり多くないのは、ポップアップルーフに限らずキャンピングカーは、事の大小に限らず、結局、後付だから。


「後付」っていうのは、自動車を選ぶというわけだから。

なぜか?

それは、「自動車をいじる」、特に「ボディをいじる」つまり「ボディを加工する」というのは、実は、大変なことだから。

キャンピングカーにしようという自動車で、ボディを切ったり貼ったりしようとするなら、フレームでシャシーができている自動車のほうが断然楽。フレーム部分を切らなければ、自動車の基本的な構造に手を付けることにならないから、道を走る安全性の基本的な部分の問題は避けられる。こんな自動車は、いまでは普通はトラックしかない。うちのもトラック。アメリカのクラスAの自動車なんかはフレーム部分に作り上げるものでフレームにエンジンがついただけのものが提供されて作られる。

でも、いまの日本の自動車、特に乗用車は、よくいわれる「モノコックボディ」というもの。これはボディ全体で自動車の基本的構造をつくっているもの。ボディのどこかを切ったり貼ったりすると、自動車の基本的な構造が変わってしまって、道を走る安全性の基本的な部分の問題が生じる。ということは、「屋根を切っただけで」自動車の基本構造の改造になるわけで、オープンカーなんかにするときは大変な細工がされることになるわけ。

だから、キャンピングカーをつくる会社はベースになる自動車をよく吟味して、作るとなったら、あれこれ別の自動車に頻繁に変更するようなことはしない。大変だから。元取れないし。

うちのEVC。ベース車はT4ベースの「VWカステンバーゲン」。これはフレームタイプのシャーシ。モノコックタイプじゃない。その上にバン仕様としてのボディが載っている。だからボディ部分の切った貼ったでも走行の安全には問題とならない。それでも、屋根を切った後には、厳重に、枠どりされて、四方にフレームのような枠が作られている。つまり、ポップアップルーフがなかったら、オープンカーとして走れるような構造になってる。

この部分が一番大切なところ。

フレーム構造の自動車なら、この改造は、ボディ部分の安全性を考えればいいだけ。
でも多くのモノコック構造の自動車の場合、この改造は、自動車の走行の安全性を再検討することになるわけだから、設計を最初からやり直すようなもの。ポップアップルーフでもかなり面倒だから、秋田のファーストカスタムがモノコックの後ろ半分を切って載せ直すなんていうのは大変だなあと・・・。自動車1台つくる技術力があるところじゃないとできないといわれているね。

そうしてようやく、ポップアップルーフが走っても飛んで行かないようにくっつけられるかどうかっていう話になる。
うちのEVCはポップアップルーフをつけていても、最高時速はこれ以上出さないでくださいってないけれど(それほどでないから)、でもその屋根にはMIDI HEKIっていう窓をつけたら、その条件が、『時速100km以上で走行しない』だった。
うちの自動車はそんなものでいいけれど、それじゃいやだという人っているかな?もっと大きな屋根だから、後付けなら、その仕上がりで、速度制限なんかあったりするかもね。

ということを考えてよく考えてみよう。安いもんじゃないだろ?

だから、普通は、出来合いのものを買った方が、安全だし、安いはず。

それでも、これでということなら、ポップアップルーフの自動車をたくさん作っているところに相談すれば、お金はかかるかもしれないが、可能な自動車なら、きっとやってくれるだろう。

つまり、キャンピングカーというのはただ走るだけの自動車単体から見れば、「出来合い」といっても、どんなものも、すべて「後付」の「架装」。最初からできるものとできないものがある。

結局、キーワードは、安全にはそれなりにお金がかかるということ。

うちのEVCももっと使いよくならないか。ポップアップルーフをもっている車を参考にしよう。ということで、Webで参考にさせていただいたページへのリンクをまとめたページとして作ったのが最初。長くなってきたので次に年代順に並べて整理した。年代順に並べたら間を埋めたくなって本などをひっくり返してさらに追加中といったところ。



このページの構成は⇒
用語確認 | インデックス | 個別車両の詳細情報
の三部です。インデックスから個別車両にジャンプできます。

最初に用語の確認を・・・・

質問:下の写真の屋根の部分を何ルーフといいますか?


答:エレベーティングルーフ!

このキャンピングカーを販売している会社は、フォードトランジット ウェストファリア ナゲット エレベーティングルーフといって紹介しているから、これはエレベーティングルーフ。

いや、実は、ポップアップルーフでも正解です!

上のキャンピングカーをもしアメリカで販売したとしたらその紹介は『フォードトランジット ウェストファリア ナゲット ポップアップルーフ』になるだろうね。

それからオーストラリアの例!

フォルクスワーゲンオーストラリアのコンビビーチ(カリフォルニアビーチ)発売:ドイツのフォルクスワーゲンは南アフリカとオーストラリアでディーラー開始したのが元々戦前のDKWだかアウトウニオンだかの経営者の一人で戦後は南アフリカで会社をやっていたという人らしい。(そういう話になると人種問題絡みもあるかと考えてしまうが・・・)。日本人的には南アフリカとオーストラリアを同じレベルで視野に入れるのは難しいが、ヨーロッパ人はそう見る、特に、世界的に事業を考える奴らは。そして、南アフリカもオーストラリアもイギリス英語の国。というわけで、オーストラリアもポップアップルーフよりエレベーティングルーフの国なんだ。フォルクスワーゲンの『ポップアップルーフなし(ドイツ語アオフシュテルダハなし)のカリフォルニア、カリフォルニアビーチ(オーストラリア名コンビビーチ)』の紹介記事で、ポップアップルーフ付の標準的なカリフォルニアの説明もしている。こんな感じ・・・〔コンビビーチにつづき、よりハイクラス市場が対象となるカリフォルニアが登場する予定。エレベーティングルーフ(アッパーベッド:上の寝床と補足)はアルミニウム製。ルーフの昇降はコントロールボードからの自動。〕 ここで言っているエレベーティングルーフは水平に上がるやつじゃないぞ!

つまり!それぞれの国で呼び名がちがうっていうこと!
機能の違いで呼び名が違うわけじゃないこと。

日本では『機能の違い』で『呼び名が違う』とJRVAが説明しているのは「おかしい」と思う。

ポップアップルーフ
=ポップトップ(ポップアップトップ)
(アメリカ用語)
=エレベーティングルーフ(イギリス用語)
≠(不等号)JRVAエレベーティングルーフ(JRVAがいう用語は日本用語)=エレベータールーフ(日本専用)

以上、この下のボックスに書いてあることの要約

EVCの祖国、米国だと、POPTOP(ポップトップ)とよばれることがおおいけど、これはPOPup(跳ね上がる)するTOP(屋根)という意味。つまりPOPUP TOPの略です、pop-up roofという言い方もないわけじゃなさそうだけど一般にはどうなのだろう。ウィネベーゴがつくっているEVC取説では使っている。業界用語としては十分正式で正統的なのかな。でもここではベッドがSleeping Facilitiesだったりだし、やっぱりPOPTOPやPOPUPTOPに比べると一般使用としてはあまり目にしないかも。多分屋根をトップというのが米国風、ルーフというのが英国風。

日本ではポップアップルーフが一般的だね。このページ以外では米国産EVCの話なので『ポップトップ』をずーと使っているけど、このページでは他車を扱うので日本にあわせてポップアップルーフとしました。

ところがですね、さらに、英国にいくと、これが、エレベーティングルーフ(elevating roof)というほうが一般的のようなんです。実際はまったく同じものを意味する言葉なんだよ。でも日本では、ポップアップルーフと、エレベーティングルーフに違いをつけてしまったようなのです。日本ではエレベーティングルーフが「ある特定のものだけ」をさす様にいわれてしまうことがあるから事がややこしくなる。屋根が地面と平行に上に上がるやつだけ「エレベーティングルーフ」というと権威ある方々がいってるんです。この「屋根が地面と平行に上に上がるやつ」というのはVW T4でいうとオートスリーパーのトゥルーパーとか。最近の日本だと、フィールドライフのトライキャンパーのタイプ2(II)のやつ。この「エレベーティングルーフ」をさらに「エレベータールーフ」と言い変えられることもあるからさらに事はややこしい。たとえば、フィールドライフではトライキャンパーの”タイプ1”はEVCと同じ「片側ヒンジタイプ」だけどこれを「ポップアップルーフ」とよび、屋根が地面と平行にあがる”タイプ2”を「エレベーティングルーフ」といって区別している。

日本のキャンピングカーメーカーの団体の用語辞典キャンピングカー早引き用語集(本当はフレーム表示で用語辞典)で区別してしまっているから、このあたりが区別するようになった発祥元か?。よくあるんですよ、日本の業界元締めが発生元というのが。そういえばFFヒーターなんかありましたねえ。『FFはForced Draught Balanced Flueの略』とかいう話が・・・。JISの規格の定義なんかが流用されて世間ではJIS規格を逸脱して使われていてJISが考えていない展開になっていたりするから。ややこしいのは、そういうのが、英語のつづりで紹介されていて、『かの国ではみなシモジモのものたちはそう申しておる』と信じ込まされてしまうことです。

ポップアップルーフとエレベーティングルーフの区別をしている例としては、そのほか、キャンピングカーガイド編集長氏新車レポート24。『開発スタッフの説明によると、やはり、このサイズになると、ポップアップルーフよりも、スペース効率がよくなるのだそうです。』ということですが、これはつまりフィールドライフが区別をしているということですけど『ところで、なんでポップアップルーフではなく、わざわざ手間のかかるエレベーティングルーフを採用することになったのでしょう。』なんていうふうに区別をつけて使ってしまっているキャンピングカーガイドの影響力は大きいと思いますよ。そのほかにも、さまざまなキャンピングカー用語解説たとえばキャンピングカー購入大作戦(ここはJRVAのパクリか)とかキャンプファン.comとか。フィールドライフはこちらトライキャンパー

想像ですが、英国デヴォンとか(たとえばです)が輸入されたとき、『これをエレベーティングルーフというのだ。』と説明されて、みると、ウェストファリアやドアモービルで見たことのない垂直に持ち上がるタイプだった。『おお!これがエレベーティングルーフなのか!』

それだけのことだったのではないでしょうか。推測ですがこんな話はよく聞くはなしなので真実味あると自分ではおもっているのですけどね。

だけど、もともとは区別ないよ。(英国使用例 その1カントリーホームズ;英国の架装メーカーの一つ、自身はこの型を呼ぶのに米国流POP-TOPを使用しているよ。別に呼び分ける必要なしって感じだ。、その2ここ、その3T25ウェストファリアの売りたしの例、その4、うちのサイドテント(これもテントでなく自立型のオーニングが現地用語だけど)の製作元JustKampers⇒Home » Shop Home » VW Type 2 » Elevating roof partsというナビゲーションに注目!部品レベルではPOPTOPも使っているところも面白い→POPTOP Seal。POPTOPシールなんかは米国からの部品仕入れなのかもしれないね。でも目次で使う総称としてはElevating roofなわけです。)
地域による(英米)呼び方の違いだからね。英国では後ろ開きポップアップルーフはelevating roof with front hinged とか、前開きポップアップルーフはelevating roof with rear hinged とか、ドアモービルのような横開きポップアップルーフはelevating roof with side hingedとか。

エレベーティングルーフの例(英国):フォードトランジット ウェストファリア ナゲット エレベーティングルーフ



英国流のオーストラリアの例:ドイツの車、フォルクスワーゲン・カリフォルニアビーチの前開きをエレベーティングルーフといっています=>フォルクスワーゲンオーストラリアのコンビビーチ(カリフォルニアビーチ)発売

日本でもみんながみんな片側開きをポップアップルーフとつかっているわけじゃない。イギリス風に販売している日本のコトヨのBilbo(ビルボ)の横開きをルーフ形状:ビルボエレベーティングルーフと紹介(Bilboサイト)しているけど、これJRVA定義とは違う。

用語の表現(つづりとか発音とか)自体は汎用的な意味の外来語なのに、指し示すものが限られるような使い方の違いが日本でのみ発生するとしたら・・・。それは、機械全般を指す言葉なのに裁縫の機械だけをさすようになってしまったミシンみたいなものかな。そうなると「用語自体は元来外来語そのもの」なのに「本来の用語より狭い、限定的なものしか意味しない」ということで、つまり和製英語とでもいわれるものになってしまうのか。ミシンが和製英語だとすると、JRVAの定義では、ポップアップルーフもエレベーティングルーフも和製英語になってしまうことになる。

もう、翻訳者の力が試される時代になりました。幕末、そして明治時代と、オランダ、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカと日本の権力者がどこにお近づきになりたいかということで、紹介される内容が変わってきました。キャンピングカーはやはりアメリカ的視点を持つ人たちの翻訳語が横行しているのではないでしょうか。ネット時代になって、日本にいても、世界が見えるようになりました。実際は、日本語で話されている視点が世界を正しく現しているわけではないことがわかってしまいます。世界はひとつの見方では語れないのですね。いろんな視点があります。ポップアップルーフとエレベーティングルーフ、この一点だけでも、日本で一般に言われている視点を離れてみると、別の見方が見えてきます。おもしろいですね。



ちなみに、ドイツ語ではAufstelldach(アオフシュテルダハ)です。Klappdach(クラップダハ=フォールディングルーフ)やFaltdach(ファルトダハ:ファルトボートのファルト)も使われているのを見ることがある。このFaltdachは、いろんな折り畳みに使われていて、たとえばVWが1953年サンババスで使ったキャンバス屋根(キャンバストップ)はFaltschiebedach(ファルトシーベダハ)。schiebenは押して動かすだけどschiebedachはサンルーフでFaltがついてドイツでは折りたたみ式サンルーフってわけだけど日本ではこれはキャンバストップと呼ばれる。さらにさらに、ウェストファリアがVW campingboxにポップアップルーフをつけた1963年のものは"Polyester-Faltdach(ポリュエスターファルトダハ)"。だからFaltdachも由緒ある使い方の一つだとおもう。Hochstelldach(ホーホ・シュテルダハ)もごくまれにありだがハイルーフのHochdach(ホーホ・ダハ)と間違えないように。(ドイツ語でのPOPTOP関連用語

それから日本ではJRVA仕様エレベーティングルーフをエレベータールーフと言い換えている場合があって、エレベーターとなると、垂直にあがるやつだから、日本固有の概念にふさわしいいいかたともいえる。その場合、エレベータールーフを日本用語として位置づければ、米英にない用語でかつない概念だからまだましと思った。けど、一般に日本ではエレベーティングルーフ=エレベータールーフ≠(ノットイコール)ポップアップルーフ。でも、ポップアップルーフ=エレベーティングルーフ≠(ノットイコール)エレベータールーフとして使ったほうが正しいと思う。

で、もうひとつ、つっ込みをいれると、エレベーティング・ルーフは、英国の言い方だけど、エレベーティング・ルーフとエレベータールーフとを同じものとするには、ひとつ引っかかることがある。というのは、昇降機の意味の「エレベーター」という表現は米国のもので英国ではエレベーターといわず「リフト」というのです。エレベーティング・ルーフは英国の言い方で、どんなあがり方をしたとしてもポップアップするルーフを指すけど、その中の屋根が平行に上昇するポップアップルーフをエレベータールーフというとすると米国なら説明つけやすいかもしれないけど英国では「?」と思われる可能性大。英国なら「リフトルーフ」といってリフトのように上昇するからと説明するなら通じるかもしれない(イギリス流英語の国、オーストラリアで『イージーリフトルーフ』と呼んでいる例もある)。そういえば、三菱がパジェロにのせたものはリフトアップルーフだった。これは水平上昇型だったから納得できる用語の使い方で、つけた人はきちんと考えていたんだなと思う。エレベータールーフという表現は強いて言えば米国風の表現のはずなのだけど、それをエレベーティングルーフという英国表現と同等のものとしてしまうのは、無理があるでしょう。やはり別扱いが無難で、使うのなら「日本ではわかりやすくエレベータールーフと呼んで区別します」と宣言したほうがいいし、使わないのなら、ポップアップルーフ一途でいくか、エレベーティングルーフ一途でいくか、はたまたポップトップでいくか、各社が選択すればいいんじゃない。

もし用語集でポップアップルーフとエレベーティングルーフの区別をするなら、『日本では』という地域限定をしていないと、とんだ勘違いを教えていることになると思うのだけどなあ。いや、もっと、『私は』とか『当社は』とか『JRVAは』とかより限定的に言うほうが主体的かな。『日本では』っていうまで定着していないから。そうでないなら、ポップアップルーフとエレベーティングルーフは同じものだとして使おう。

(追記)ということからか、JRVAも表記を変えてくれたよ、日本定義にね、そうは書いてないけど。ともかくThanks!!

Popuproof

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